(*‐ω‐*)zzz
( <●><●>)(…………)
次の日、朝。
ワカッテマスは起きると炬燵の中で寝ているちんぽっぽを見付けた。
尻尾は時々ぱたぱた、と動き何処からかごろごろと喉を鳴らす様な音が聞こえた。
( <●><●>)(そういえば、そうでした)
ワカッテマスはそれを見て、昨日起きた事を思い出す。
今でも、信じられない様な出来事を。
(*‘ω‘ *)『えっと、その、詳しくは言えないんですっぽ、どうしても……』
あれから二人は、ワカッテマスの家に帰り炬燵で向き合って話をしていた。
ちんぽっぽはどうしても話せない事情をどう上手く説明しようかと考えて、うんうん唸っている。
(*‘ω‘ *)『そういえば、ワカッテマスさんの家族は……』
( <●><●>)『ああ、いませんよ』
(;*‘ω‘ *)『え?』
( <●><●>)(あれ、そういえば何故私の名前を……)
(;*‘ω‘ *)『そ、それならっ!』
(;<●><●>)『は、はいっ?』
ちんぽっぽはその言葉を聞くと、深くは聞こうとせずに炬燵をばんと叩いて立ち上がった。
これにはワカッテマスも圧倒されて少々驚き気味である。
(;*‘ω‘ *)『それなら、手伝わせて下さいっぽ!』
(;<●><●>)『え?』
(;*‘ω‘ *)『ひ、一人暮らしなんて大変ですっぽ、現にほら、部屋が!』
そう言うとちんぽっぽは辺りを見回してもう一度ほら、と言う。
部屋は足の踏み場もあるんだかないんだか、色んな物が散乱していてお世辞にも綺麗とは言えない。
(;<●><●>)『た……確かにそうですが……』
(*‘ω‘ *)『ならお任せ下さいっぽ! このちんぽっぽが一生懸命掃除しますっぽ! あとほらなんか、家事とかも!』
(;<●><●>)『は、はい……』
(*‘ω‘ *)『だ、だから……』
ばたり。
(;<●><●>)『……え?』
ちんぽっぽは急に、炬燵に身体を半分入れたまま意識を失った。
というか、寝た。
(;<●><●>)(追い出す訳にはいきませんし……家に上げましたし……)
(;<―><―>)
( <●><●>)
そして、今に至る。
恐らくあれから起きる事は無かったであろう彼女は、ぐっすりと幸せそうに眠っていた。
( <●><●>)(おっと時間ですね)
土曜日の午前、ワカッテマスはコートにマフラー、手袋を身に付けて、家から出て行った。
所謂バイトの時間である。
(*‐ω‐*)zzz
(*‐ω‘ *)「ぽっ?」
(;*‘ω‘ *)「あ、あれっ?」
ちんぽっぽが目を覚ましたのは午後、お昼時で。
ワカッテマスが家から出て行った何時間も後だった。
(;*‘ω‘ *)「うぅ……昨日はどうしたんだっぽ……?」
ちんぽっぽは昨日自分がどの様な経緯でここまでに至ったのかを思い出そうとする。
(;*‘ω‘ *)「そういえば寝ちゃったんだっぽ…………」
(;*‘ω‘ *)(ってもうそれで一日経ってるんだっぽ、時間が無駄に……)
(;*‐ω‐*)「うぅむ……」
残り六日間、果たしてちゃんと恩返しが出来るのだろうか。
そして、ワカッテマスは自分の事を、思い出してくれるのだろうか。
彼女の中では、その二つの不安が尻尾の様に揺れていた。
(*‘ω‘ *)(公園でも行くっぽ)
気分転換、とちんぽっぽも家から出て行った。
(*‘ω‘ *)(人が少なくて良かったっぽ)
耳を隠して尻尾隠せず。
しかし幸いにも公園には人が少なかったので何とかなりそうだ。
『お姉ちゃん、誰?』
『見掛けない顔だゴルァ!』
『尻尾がある人間なんて初めて見たよ』
『猫人間モナー』
(;*‘ω‘ *)「!?」
何処からか声が聞こえる。
それが人間の声では無いとちんぽっぽは無意識の内に感じ取っていた。
(*‘ω‘ *)「っぽ?」
(*゚ー゚),,゚Д゚)・∀・)´∀`)
(;*‘ω‘ *)「にゃっ!?」
それはベンチの後ろにいる四匹の猫のものだった。
猫達はじっとちんぽっぽを見ている。
( ・∀・)『あ、やっぱり人間じゃないぞ!』
(,,゚Д゚)『怪しい奴だぜ』
( ´∀`)『おねーちゃん何者モナー?』
(*゚ー゚)『まあまあ皆そう言わずにさ』
(*‘ω‘ *)(猫が喋ってる……?)
ちんぽっぽは一度そう思った、しかしそれにしては何処か不自然な声で。
⌒*リ´・-・リ「あ、猫……」
*(‘‘)*「猫さんだー!」
⌒*リ´・-・リ「可愛いねー」
(;,,゚Д゚)『あ、ちょ、撫でるな! 撫でるな!』
*(‘‘)*「何処で飼ってるのかなー?」
( ´∀`)『モナ達は野良猫モナ』
(*‘ω‘ *)「?」
ちんぽっぽには猫の言ってる事が分かり、この二人には分からない。
ふと、頭についた自分の耳を触る。
(*‘ω‘ *)(もしかして私が猫だからなのかっぽ?)
(*゚ー゚)『そうみたいだね、おねーちゃんは何て名前?』
(*‘ω‘ *)「ち、ちんぽっぽですっぽ」
横で撫でられている二匹を気にする様子も無く、一匹がちんぽっぽに話し掛ける。
( ・∀・)『へー、僕はモララー、であっちの語尾が変なのはモナー』
(*゚ー゚)『私はしぃ、であっちの撫でられて困ってるのはギコ、よろしくね』
(*‘ω‘ *)「ど、どうもっぽ…………」
(;,,-Д-)『死ぬかと……思った……』
( ・∀・)『撫でられたくらいで猫は死なないよ、ギコ』
( ´∀`)『全くだモナー、もうちょっとは喜べモナ』
(*゚ー゚)『ギコったら怖がりね』
(;*‘ω‘ *)「…………」
やがて撫でられていた二匹も戻ってきて、四匹全員が揃った。
( ・∀・)『それじゃあ詳しく話を聞かせてもらおうか』
(;*‘ω‘ *)「詳しくって言われても…………うーん……」
(*゚ー゚)『何か事情があるのかな?』
しぃの言う通りである。
神様との約束で本当の事をべらべらと喋る事は出来ないのだ。
しかし四匹にはちんぽっぽが猫である事はバレていて、下手に誤魔化したりは出来ない。
(*‘ω‘ *)「詳しくは話せないっぽ……ただ恩返ししなきゃいけないんだっぽ……」
( ´∀`)『恩返しモナ?』
(,,゚Д゚)『猫の恩返しだゴルァ』
(*‘ω‘ *)「色々、事情があって……どうしてもしたいんだっぽ、でも……」
( ・∀・)『ほうほう、話せる限り僕らに話してもらおうじゃないか』
(;*‘ω‘ *)「とりあえず恩返ししようとしてるんだっぽ、でもなかなか上手くいかなくて……」
ちんぽっぽはそこで言葉に詰まり、黙り込む。
(*゚ー゚)『上手くやろうとしないで、とにかく相手の為になれる様な事を一つ一つしていけば良いんじゃないかな?』
そこでしぃが一言、ちんぽっぽに言った。
(,,゚Д゚)『おう、しぃの言う通りだゴルァ!』
( ´∀`)『ギコはただ真似しただけモナー』
(*‘ω‘ *)「……そうしたら、ちゃんと恩返しに……」
( ・∀・)『なれるさ、きっと』
(*゚ー゚)『そうそう、自信を持って頑張って!』
しぃや、他の三匹も同じ様に大丈夫、と声を掛ける。
ちんぽっぽは今まで悩んでいた事も馬鹿らしく思えて、ベンチから立ち上がった。
(*‘ω‘ *)「あ、ありがとうっぽ、早速やってみるっぽ!」
( ・∀・)『お、頑張ってね』
(*゚ー゚)『ちゃんと恩返し出来ると良いね』
(,,゚Д゚)『また来いよ!』
( ´∀`)『ばいばいモナー』
(*‘ω‘ *)「まずは掃除するっぽ!」
彼女は家に帰って早速、掃除を始めた。
しかし何にせよ初めての掃除なのでそれはもう目茶苦茶なものだったのは言うまでも無い。
というよりも部屋が部屋なのだ。
(;*‘ω‘ *)「うわっ、埃だらけっぽ!」
(;*‘ω‘ *)「虫が! 何かが! にゃぁああぁぁ!!」
(;*‘ω‘ *)「こ、これも捨てるっぽ……」
* * *
(*‘ω‘ *)「…………終わったっぽ」
とりあえず部屋は綺麗になっていた。
床に散乱していた物はほとんどが捨てられて、他にもキッチン等は溜まっていた皿が洗われている。
多少というよりもかなり無茶苦茶なのは突っ込んだら負けである。
(*ぅω‘ *)「動き回ったせいで疲れたっぽ……」
(*ぅω‘ *)「ちょっとだけ寝るっぽ…………」
・
・
・
・
・
・
がちゃり、ばたん。
( <●><●>)「ただい……」
( <〇><〇>)
その後、ワカッテマスが綺麗になった部屋を見て、色んな意味で驚いたのは言うまでも無い。
きっと、色々大切なものも捨てちゃったんだろうな……
ベッドの下に隠してある本とか……
一区切り付いたところでちょっと休憩するでごんす。
さるっていつからこんな酷くなった、こんな時代に誰がした。
ではでは、次は安価が出る予定です。
>>171 だろうね……
猫と恩返しのようですまとめ第1話:(*‘ω‘ *) 猫と恩返しのようです
http://lovevippers.blog.2nt.com/blog-entry-288.html第2話:(*‘ω‘ *) 猫と恩返しのようです-綺麗になった部屋-
http://lovevippers.blog.2nt.com/blog-entry-289.html第3話:(*‘ω‘ *) 猫と恩返しのようです -雨は止まない。 -
http://lovevippers.blog.2nt.com/blog-entry-290.html第4話:猫と恩返しのようです -モヤモヤした気持ち-
http://lovevippers.blog.2nt.com/blog-entry-291.html第5話:(*‘ω‘ *) 猫と恩返しのようです -ハインリッヒ高岡-
http://lovevippers.blog.2nt.com/blog-entry-292.html第6話:(*‘ω‘ *) 猫と恩返しのようです -5日目の終わり-
http://lovevippers.blog.2nt.com/blog-entry-293.html第7話:(*‘ω‘ *) 猫と恩返しのようです -6日目の終わり-
http://lovevippers.blog.2nt.com/blog-entry-294.html第8話:(*‘ω‘ *) 猫と恩返しのようです -エンディング-
http://lovevippers.blog.2nt.com/blog-entry-295.htmlラスト:(*‘ω‘ *) 猫と恩返しのようです -真・エンディング-
http://lovevippers.blog.2nt.com/blog-entry-296.html
- 関連記事
-