兄「え?せいゆう?」
妹「うん、絵に声を入れる仕事」
兄「え?これ絵なの?」
妹「これは絵、この子達は絵」
兄「え?この子達は絵なの?」
妹「そう、この子達は絵なの」
兄「え?俺も絵なの?」
妹「お兄ちゃんは絵じゃないの、人間」
兄「え?」
妹「お兄ちゃんは人間なの」
兄「この子達は人間じゃないの?」
妹「この子達は人間の絵」
兄「え?おっぱいあるよ?」
妹「これはおっぱいの絵」
兄「でも触ってるよ?」
妹「絵の主人公が触ってるだけ」
兄「え?」
妹「主人公はお兄ちゃんじゃないの」
兄「え?俺が動かしてるよ?」
妹「主人公はお兄ちゃんが動かしてるだけで、絵なの」
兄「え?俺は絵なの?」
妹「お兄ちゃんは人間」
兄「え?」
妹「現実を見て」
兄「え?」
妹「現実の世界で生きて」
兄「俺は絵じゃない…………」
妹「そう、絵じゃない」
兄「お前は?」
妹「あたしは幽霊、人間の幽霊」
兄「え?お前は幽霊なの?」
妹「そう、最近死んだの」
兄「なんで見えてるの?」
妹「怪奇現象」
兄「怪奇現象?」
妹「うん」
兄「なんで来たの?」
妹「心配なの」
兄「え?俺が?」
妹「そう」
兄「なんで?」
妹「エロゲーばっかりやってるから」
兄「えろげー?」
妹「そう、これはエロゲー」
兄「え?これエロゲーなの?」
妹「………はぁ…」
妹「お兄ちゃん………」
兄「え?」
妹「あたしが死んでショックでエロゲーばっかりやって………」
兄「え?お前死んだの?」
妹「そう、トラックにひかれて死んだのっ」
兄「………トラック…」
妹「そう、青いトラック」
兄「………青いトラック…」
妹「さっ、思い出しなさい」
兄「………………………………」
妹「………」
兄「…………………………う……」
妹「………」
兄「っう、うあああああああああああああああああああああ!!!」
妹「やっと思い出したねっ」
兄「っで、出たあああああああああ!!!」
妹「いきなり驚き過ぎっ」
兄「死んだ妹だあああああああああ」
妹「やっとまともに話できるね」
兄「っな、なんでここにいるんだよおおおおおおおっ!」
妹「お兄ちゃんが見てらんない状態だからー」
兄「はぁ…はぁ…!」
妹「しっかりしなさいっ」
兄「……お…お前元気か…?」
妹「元気だよー、死んでるけど」
兄「そ…そうか…」
妹「お兄ちゃんよりは元気だよ」
兄「え……俺元気じゃない?」
妹「うん、あたしより死んでるみたい」
兄「そ、そうか…?」
妹「うん」
兄「お前……いつから俺の周りにいるんだ…?」
妹「けっこう前から」
兄「え!?じゃあ俺がエロゲーやってんの見てたの!?」
妹「うん」
兄「じゃ、じゃあ俺の…あれ…見たのか…!?」
妹「うん、オナニー見た」
兄「うあああああああああああああああああああああああぁぁぁ………………」
妹「ごめんねっ」
兄「な、なんで…俺の部屋にいるんだよ…」
妹「ほうっておけないもん」
兄「…なんでだよ…」
妹「エロゲーの世界に入り込んでるんだもん」
兄「…べ、別にいいだろ…」
妹「お兄ちゃんが廃人になっちゃうと思ってさっ」
兄「…」
妹「だからあたしが助けに来たの」
兄「えっ」
妹「お兄ちゃんには彼女が必要なの」
兄「…え…」
妹「だから作りなさいっ」
兄「…簡単に言うなよ……」
妹「いいからっ」
兄「…無理だろ…」
妹「そうしないとあたしが成仏できないのっ」
兄「えっ」
妹「あたしの為にもお願いっ」
兄「…」
妹「彼女欲しいでしょ?」
兄「…そ…そりゃあまあ……」
妹「あたしも協力するから」
兄「協力って…お前どうするんだよ…」
妹「幽霊だからあたしは色々分かるの」
兄「……例えば?」
妹「人の想いとかが」
兄「想い?」
妹「そう」
兄「それが彼女作りにどう役立つんだよ」
妹「お兄ちゃんの事が好きな人が分かったりするの」
兄「…っな、なんだって!?」
妹「そうすれば彼女作りもスムーズにいくでしょ」
兄「し、しかしだなぁ……」
妹「その代わり相手に贅沢は言わないでよねっ」
兄「っていうかいるのかっ!?俺の事が好きなやつが!?」
妹「今から調べるのぉー」
兄「どうやって調べるんだ…?」
妹「お兄ちゃんのクラスの子から調べる?」
兄「…え…クラス…」
妹「だってお兄ちゃんと一番親しい人達じゃん」
兄「…でも…俺の事が好きなやつなんている気がしない…」
妹「わかんないじゃん」
兄「そ、そうだけどさっ」
妹「写真持って来て」
兄「え?写真?」
妹「調べるから」
兄「わ、分かった…」
ゴソゴソ
兄「…ほら」
ピラッ
妹「全員写ってる?」
兄「ああ…」
妹「じゃあやるねっ」
兄「……なんかドキドキするな…」
妹「むむむ~」
兄「………俺の事が好きなやつが分かるなんて…」
妹「むむむ~」
兄「ど、どうだ!?なあ!」
妹「ちょっと待ってよ!…むむむ~」
兄「すまん…」
妹「むむむ~」
兄「…」
妹「むむむ~」
兄「…」
妹「………」
兄「………どうだ…?」
妹「…………ひ、一人もいないっ!」
兄「えっ」
妹「お兄ちゃんを好きな人が一人もいないっ!」
兄「…えっ…」
妹「ってゆーかお兄ちゃん女子全員に嫌われてるっ!」
兄「うああああああぁぁぁぁぁ!!!!」
兄「嘘だろっ!マジかよ!?」
妹「まじっ!」
兄「あああああああ!本当は二人くらいいるかと思ってたぁぁああああ!!!」
妹「………」
兄「○○さんはどうだっ!?」
妹「誰それ?」
兄「この人だっ!」
ピッ
妹「ああ、この人が一番お兄ちゃんを嫌ってるよ」
兄「嘘だあああああああああああああああああああ!!」
兄「お、お前嘘を言ってるだろっ!」
妹「嘘を言うわけないでしょ」
兄「…○○さんは…毎朝挨拶してくれるんだぞ…!」
妹「そんなの知らないよ」
兄「…ちくしょう…!」
妹「現実を受け止めてっ」
兄「ちょ、ちょっと待ってろ!」
ガサゴソ
妹「何探してるのっ?」
ピラッ
兄「…これが学年全員の写真だっ!」
妹「調べるの?」
兄「ああ…頼む…!」
妹「むむむ~」
兄「…来い!」
妹「むむむ~」
兄「…俺の事好きなやついろっ!」
妹「むむむ~」
兄「…いてくれ!一人でいい!一人だけで!」
妹「むむむ~」
兄「来い来い来い来い来い来い…!」
妹「………」
兄「ど、どうだったっ!?」
妹「…お兄ちゃんを嫌ってる人はいない…」
兄「ま、マジで!?」
妹「…その代わり……お兄ちゃんの存在を認識してる人もいない…」
兄「それはつまり…!?」
妹「誰も…お兄ちゃんを知ってる人がいない…」
兄「うあああぁぁぁ……ぁああああ…あ……」
妹「でも待って、一人だけっ」
兄「……えっ!?」
妹「この人はお兄ちゃんを好きだよっ」
ピッ
兄「え!?」
妹「この人はすごくお兄ちゃんを好きっ」
兄「………ってこれ副担のバアアじゃねえかよ!!!」
妹「…うん…」
兄「お前俺をナメてんのか…!?」
妹「いや、せめての救いにと思って…」
兄「………………」
ポチッ
妹「ちょ、ちょっと!何エロゲーやりだしてるのよっ!」
カタカタ
兄「………」
妹「ねえ!お兄ちゃん!」
兄「………お前は…俺を…追い詰めたいのか…!?」
妹「そんな訳ないじゃん!」
兄「……し、知りたくなかったよぉ……うぅ…」
妹「お兄ちゃん…」
兄「……ただ俺が傷付いただけじゃねえかあああああああ!!!」
妹「これが現実なの…」
兄「……くっ…!」
ポチッ!ポチッ!ポチッ!
兄「…もう詰んだじゃん…」
妹「まだまだ!次の方法で探そっ」
兄「…まだ何かできるのか…?」
妹「うん、やっぱりお兄ちゃんから動かなきゃダメ」
兄「…えっ…?」
妹「今度はそういう方法で協力するっ」
兄「…どんなの?」
妹「あたしは分かるのっ、その人と付き合えるかどうかが」
兄「…?」
妹「そしてその人とどうすれば付き合えるか、方法が分かるの」
兄「…え?良くわかんない」
妹「例えばお兄ちゃんが駅に行きたいとすんじゃん?」
兄「ああ…」
妹「あたしは駅に行くルートが見えるのっ」
兄「…どういう事?」
妹「その人と付き合うには、どうすればいいのかルートが見えるのっ」
兄「…………な、なんだってっ!?」
妹「だからお兄ちゃんはそれ通り行動すればいいのっ」
兄「……でも…その付き合えるルートってないかも知れないんだろ…?」
妹「うん」
兄「…俺そんなの誰にもないんじゃないのか…?」
妹「もうっ、ネガティブなんだからっ」
兄「だってさっきひどい現実を叩きつけられたばかりだぞ…!!」
妹「誰のルート調べる?」
兄「………」
妹「………」
兄「…じゃあ…一番俺の事嫌いな…○○さんのを調べてもらおうか……!!」
妹「分かった」
すいません
途中だけど寝ます
明日スレ残ってたら続き書きます
保守ありがとうございます
遅筆ですが再開します
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兄「え?これ現実じゃないの?」…第1部
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兄「え?これ現実じゃないの?」…第2部
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兄「え?これ現実じゃないの?」…last
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