7 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日: 2013/11/16(土) 22:21:42.20 ID:nr/2BdGx0
子どもの頃、僕は2階建ての借家にすんでいた。
母親も仕事をしていたので、学校から帰っても自分一人のことが多かった。
ある日、夕方遅く学校から帰ってくると、家の中が暗い。
「おかあさ?ん」と呼ぶと、2階からか小さな声で「はあ?い」と
応える声がする。もういっかい呼ぶとまた「はあ?い」。
自分を呼んでいるような気がして、2階へあがる。
階段をあがったところでまた母を呼ぶと、奥の部屋から「はあ?い」と声がする。
奇妙な胸騒ぎと、いっこくも母に会いたいのとで、奥の部屋へゆっくりと
近づいていく。
そのとき、下で玄関を開ける音がする。母親があわただしく買い物袋をさげて帰ってきた。「しゅんすけ、帰ってる??」明るい声で僕を呼んでいる。
僕はすっかり元気を取り戻して、階段を駆け下りていく。
そのとき、ふと奥の部屋に目をやる。
奥の部屋のドアがキキキとわずかに動いた。
僕は一瞬、ドアのすきまに奇妙なものを見た。
こっちを見ている白い人間の顔だった。
国産牛すじ肉です。
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