姉「お父さん、やめて･･･痛いよっ」

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姉「お父さん、やめて･･･痛いよっ」

2008/07/22
00:26

姉「お父さん、やめて･･･痛いよっ」

父「黙れ！あの女はどこだっ！」

姉「知らないよっ、お母さんがどこにいるかなんてっ･･･。だから、殴らないで･･･」

父「嘘をつくな！」

姉「いたいっ･･･」

弟「･･････」

姉「弟くん、た、助けて･･･」

弟「･･････」

姉「たすけて･･･」

朝

姉(朝になっちゃった。ご飯作らないきゃ。体中がいたいけど)

姉「――お父さん、朝ごはん作ってあるからね」

父「･･････」

姉「弟くん、お弁当いる？」

弟「･･･いらねぇ」

姉「そっか。いってらっしゃい」

姉(よし、準備完了っと)「お父さん、私も行ってくるね。･･･今日は、お仕事行って来てね」

父「･･････」

姉「･･･いってきます」

学校

女友「姉ー！　ちょうどいいところに来たね！」

姉「女友ちゃん、おはよう」

女友「ねぇ、今から購買行ってきてくんない？　今日も朝食べてくるの忘れちゃったんだよね」

姉「え、でも、もうチャイムなっちゃうし」

女友「姉なら２分で行けるっしょ。よろしくね！」

姉「･･･あ、うん」

女友「えー。あんぱんしかなかったのー？」

姉「ご、ごめんねっ･･･っ･･･朝早いから、品揃えが、無くてっ」

女友「ま、いいや。ご苦労様」

姉「･･･あの、お金･･･」

女友「え？　ああ、今度ねーｗ」

姉「･･････」

姉(どうしよう。毎日女友ちゃんの分買ってたら、お金が無くなってきちゃったよ･･･。晩御飯、何か安いもの買わないと･･･)

女子１「女友ー！　何食ってんの？」

女友「あんぱん」

女子１「珍しいね」

女友「あいつが買ってきたんだよ」

女子１「いい加減、パシリに使うのやめたらーｗ」

女友「いーんだよ。言うこと聞くだけまともだし」

姉(･･･泣いちゃダメ、泣いちゃダメ)

女友「姉ー！　一緒に昼食べるぞー」

姉「え･･･う、うん！」(女友ちゃんに誘われるなんて始めてだ！)

女友「姉の弁当見せてよーｗ」

姉「･･･いいよっ」

女友「うわーｗなんか手作りって、感じ――」

ガシャンッ

女友「ごっめーんｗｗ落としちゃったーｗ」

姉「あ･･････気にしないで！　購買で買ってくるから先に食べててっ」

女子１「なーにもあんなことしなくてもいいじゃない」

女友「だって、なんかすげームカつくんだもんっ」

姉(女友ちゃん、きっとわざとだよね･･･ｸﾞｽﾝ。嫌われちゃったの、かな･･･

あ、購買のパン、ほとんど無くなっちゃってる。お金無いから構わないけど、でも、お腹空いたなぁ･･･)

男「･･････ん？」

男友「パンが大量だーっ！て、どうした男よ」

男「いや、あそこ」

男友「あー。あいつって、俺らのクラスの姉だっけ？何してんだろ」

男「パン買いにきたんじゃね？」

男友「な、なにー！俺がもうほとんど買い占めちゃったぞっ！」

男「――うるさい」

男友「女子を飢え死にさせる訳にはいかない！参るぞ！」

男「だからうるさい」

男友「すんませーん！」

姉「えっ？」

男友「俺のせいなんだよー。申し訳ない！パンを買い占めてしまって！」

姉「え、いや、そんな」

男「そういう訳なんで、これ」

姉「いいですよっ！あの、ほかのもの買います、から」

男「･･･買えなくて、困ってるんでしょ」

姉「――え、」

男「それじゃ」

姉(なんで、知ってるんだろう)

男友「男ー！あれは一応、俺のメロンパンなんだぞっ」

男「すまんすまん」

帰宅

姉(それにしても今日はとってもツイてる日だったなっ。メロンパン恵んでもらえるなんてっ)

ガタッ

姉「！　誰っ？」

弟「･･･俺だ」

姉「なんだ、弟くんか。何してたの？」

弟「何も」

姉「･･･そう」

弟「俺、多分今日帰らないから」

姉「うん。わかった」

バタン

姉「そうだ。買い物行かないと」(箪笥の中に、今月のお父さんの給料が、)

姉「―――減ってる･･･。」(そっか。弟くん･･･)

夜

姉「あ、お父さん！遅かったね！今日はカレーに･･･。お父さん･･･？」

父「･･････あの女はどこだ！」

姉「――また、仕事行かないで、お酒、呑んでたの？」

父「答えろ！」

ガンッ

姉「――っ･･･。私、わからないの･･･。ごめんなさいっ」

父「嘘だって知ってるんだからなぁ！」

ガンッガンッ

姉「本当なの。本当に知らないの･･･っ･･･お父さん、信じて･･･」

男友「おはよう！男！朝っぱらから悪いが聞きたいことがある！」

男「――なんだよ」

男友「なんで姉に金が無いって思ったんだ？」

男「昨日聞けよ･･･。いや、毎日パシリに使われてんみてたら、そうかもしれねぇ、って思っただけだ」

男友「さすが！お前の妄想は素晴らしいな」

男「さすがってなんだよ。ぶっ飛ばすぞ」

女友「本当にさすがだねぇっ」

男・男友「！」

女友「大正解ー！」

男「パシらせてる本人が堂々とそれ言うのどうかと思うよ」

男友「え゛っ！パシらせてるって、友達だろ？」

女友「それはあっちが勝手に思ってるだけで、うちは楽しんでるだけーｗけなげに働いてるの見るほど楽しいのよｗそれを突き落とすこともね」

男友「てめぇ･･･」

男「いくぞ。こいつといると腐る」

男友「――おぅ」

女友「そーいや、今日姉は休みよー！ｗ　金無くなって、体売ってんのかもねーｗｗｗ」

男友「最低だな」

男「･･････」

姉(今日学校休んじゃった･･･昨日はいつもより痛かったな。そうだ。そろそろバイト探さなきゃ。収入が高くて、いつでも休めるのがいいかな。って、そんないいバイト無いよね･･･)

ガチャ

弟「･･････あ」

姉「弟くん！」

弟「学校は？」

姉「ちょっと体が痛くて、休んじゃった。それだけ！弟くんは？」

弟「サボり。―――なぁ、傷、見せて」

姉「えっ･･･」

姉「え、いいよ。もう消毒して、念のため包帯も巻いたし･･･」

弟「いいから」

姉(なんか、弟くんの目が怖いよ･･･)

弟「腕の傷が一番やばそうだな。包帯外すぞ」

姉「もう、いいから。大丈夫だから･･･っ･･･」

弟「ふーん･･･大きなアザだな」

姉「床に、思い切り打ち付けちゃっただけだから。だから、もう包帯付けて。触られてると痛いの･･･」

弟「―――まったく、親父も温いよなぁ」

姉「！」

男友「俺は、怒りが止まないわけだ！！」

男「うるせぇ。お前が叫んでも解決しないぞ」

男友「だって、可哀相すぎだろ。一生に一度の青春を棒に振るんだぜ」

男「･･････まぁ、な」

男友「それを俺は姉に気づかせるべきだと思う！と、いう訳で姉の家へ行きましょう！」

男「どういう訳だよ！てか家知らねぇよ」

男友「甘いな。男くんよ。先生に姉に今日の手紙を届けると言って、住所は教えてもらったのさ！」

男「手紙を届けるって、小学生でもやってなさそうなことをよく先生は許してくれたな」

男友「本当はネ、半ば強引に言いくるめちゃったんだ☆テヘッ」

男「･･････うぜー」

姉「弟くん･･･っ･･･痛いよっ！」

弟「へー。こうやって触るだけでも痛いんだ。じゃあさ、火とか押し付けたらどーなんだろー」

姉「や、やだ！止めてっ！」

弟「タバコはあるから、ライターはっと･･･あれ、どこだ」

姉(逃げなきゃ･･･)

弟「おい。逃げたら、もっとひでーことするぞ」

姉「･･･」(どうしよう)

男友「えっと、このﾌﾞﾀ公園を左に曲がって――」

男「本当にあってんだろうな」

男友「多分ネ！」

男「間違ってたら張り飛ばすぞ。今日姉貴が早く帰ってくるからご飯作ってないといけないんだよ」

男友「このシスコンめ！　と、ここだ」

男「小さなアパートだな」

弟「ああ、あったあった。姉、腕をかせ」

姉「嫌だっ･･･なんでこんなことするのっ」

弟「てめーに教えられっかよ！おらっ――」

ピンポーン

男友「宅急便でーすｗなんちゃってーｗ」

男「姉、いるか？」

弟「･･････ちっ。お前は動くな」

姉「･･････」(男くん、男友くん！)

ガチャ

弟「なんすか？」

男友「姉のクラスメイトのものでーす！　手紙を姉に渡しといてもらいたくて、んで、姉は」

弟「いません」

男「嘘つくなよ」

弟「いないっつってんだろ！」

男「――姉、いるなら声を出せー。大声で！」

姉「―――――男くん、男友くんっ」

弟「ちっ」

男友「嘘ついてもらっちゃー困るなー」

弟「くそっ――」

バッ

男「こいつは俺がおさえとく」

男友「え？」

男「こんなガキ一人で充分だ。早く」

弟「離せっ！ガキじゃねぇっ」

男友「お、おぅ！　姉！助けに来たぞ」

姉「あ、あの、ガラスが散らばってるかもしれないので、気をつけて」

男友「何言ってんだ！　俺は土足であがりこんでるから無敵だ！　はい、手をかすから･･･」

姉「すみません」

男友「男ー、救出成功！　て、血！」

姉「男くん！」

男「すまない。あいつに殴られた揚句に逃げられちまった」

姉「気にしないで下さい！　今救急箱を――」

男「そんなことしてる場合じゃないだろ」

姉「――でも」

男「このくらいどうってことない。とにかく移動しよう。話がある」

男友「そうだな」

公園

男「話は、男友から」

男友「え、ええ゛！」

男「俺は少しあっちで電話してる。姉貴に言い訳しないと」

男友「すぐ、戻ってくるよね･･･？」

男「ぶりっ子すんな。しても無駄だ。姉貴の機嫌しだいでは説教だからな。じゃあ」

男友(そんな！)

姉「？」

男友(女の子としばし二人っきりですかー！)

姉「男くん、大丈夫でしょうか？」

男友「た、多分！　あいつ合気道やってたから！」(きょどってしまう！どうすれば･･･)

姉「あ、あの、ありがとうございます･･･もしかしたら私、今頃どうなっていたのか･･･ｸﾞｽﾝ」

男友「いや、そんな･･･」(泣かれちゃったよ！嬉しいけどー！困る！)

男「大丈夫か、あいつ」

姉貴「おい！きーとんのか我が弟！　餃子作っといてくれる約束はどーしたんじゃ！」

男「いや、だからごめんって、急用がさ」

姉貴「許さん！」

男友(男！HELP！　もしくはCHANGE！)

男(なにあの視線･･･。しっかりしろよ)「姉貴ごめんな」

姉貴「なぁ――」ブチ

男「――泣いてもらっても困るんだ」

姉「男くん！　あの、」

男「テキパキ話を進めるぞ。あんたは、ここにいちゃ危ない。今すぐ親戚のところになり、逃げるんだ」

男友「うむ」

姉「――出来ません」

男「家族を置いていけませんってか」

姉「それもそうですけど、行く場所も無いんです」

男「･･････なら、友達の家にでも泊まれ」

姉「私には、その、友達は、」

男「女友がいるだろ」

男友「おい」

姉「･･･っ･･･私には大切な、家族を守らなきゃいけないんです」

男「言い訳だろ」

姉「違います！」

男「あんな家族になんで執着してんのか知らないが、いくら身を粉にしても、あんたに幸せは帰ってこないよ」

姉「そんな、そんな訳ありません！いつか、昔みたいに戻るんです！笑いあいたいんです！」

男「見た限りだと無理そうだぞ」

男友「やめろよ」

姉「――ひどい。男くん。そんなこと、言わなくてもっ･･･」

男友(あーあ、泣かしちゃったよ。悪い意味で)

男「現実を突き付けられて泣くのかよ」

姉「もう、いい加減にしてください！　私を泣かしに来たんですか！」

父「――なに、しているんだ」

姉「お父さん！　今からご飯作るからね！」

男友「え、ちょっと！」

姉「私に家族は捨てられません！　手紙、ありがとうございましたっ」

――
―――
男友「なぁ･･･」

男「なに？」

男友「なんであんな言い方すんだよ。お前も一理あるとは思うけど、でも」

男「あいつ、何にも気付いてなかった。あのままじゃいつか殺されちまうってのも気付いてないだろ」

男友「え･･･」

男「あとは、彼女次第。それと、
惚れてる女が泣いてるぐらいでキョドるなよ。ヘタレ」

男友「え･･･？　なんっで･･･」

男「え？　じゃあ嫌いなの？」

男友「いや、そんなわけない！　でも、惚れてるわけ･････････あ、なぁ、俺、惚れてんの？」

男「俺はそうだと思ってたんだけど･･･なんのために見せ場を作ってやったのか･･･」

男友「はっ！　そうか姉を助ける役目にしてくれたのも、二人っきりにしてくれたのも全て計画通りだったんだな！心の友よ！」

男「うん――とりあえずひっつくのやめようか」

男友「うおー！　恋しちゃったんだ！多分！」

男「うるさい」

こうして、男友に遅すぎる春がやってきたのでした。

支援とか本当に感謝。

欝展開が多そうだからと思って、男友をいれたら、なんと軽い暴走をしてしまいました。おもしろく感じていただけたら幸いです。

あと自分でも笑ってしまったのですが、男がクールでキモい展開にｗｗｗ

ここでアンケート
１　>>1打つの遅すぎ！あとでまとめて投下して！
２　このままでもいいやー。
３　どっちでもいい。男友の暴走に期待

どれか当て嵌まったら、レス下さい。

出掛けるから１で

１

>>269
１が楽かな別に2でもいいけど

１or２

俺の明日の出社を大事に思ってくれるなら最後はハッピーエンドな。