電車
ツンデレ「べ、別に同じ車両になったのはただの偶然なんだからね!」
男「分かってる。じゃなきゃ困る。(男でさえ……男でさえなけりゃ……)」
ツンデレ「……それにしても混んできたね」
男「あぁ、ちょっとこっち寄れよ。」
ツンデレ「ん……勘違いしないでよね、くっつきたくてくっついてる訳じゃ……」
男「だから分かってるって。(いや、むしろ……)」
ツンデレ「……」
男「(いっそ女だと思い込んで接してみたらどうか?)」
ツンデレ「な、何見てんのさ気持ち悪い!」
男「(いや、案外イケるかも試練。この混み具合だと丁度上のブレザーしか見えないし、下に履いてるのをスカートだと思えば……顔だって……)」
ガタン
ふにゅ
ツンデレ「あっー」
男「ん?」
ふにゅ
むにむに
ツンデレ「ちょ、離れてよ!当たってる!当たってるからぁっ!///」
男「(胸か?)何がだよ」
ツンデレ「い、言えないよそんなの///」
男「どうして」
ツンデレ「……恥ずかしい……///」
男「(なんだこいつ、女だと思えば意外と可愛いな)何が当たってるか言ってみろよ?そうしたら離れてやるよ」
ツンデレ「……コ……」
男「ん?」
ツンデレ「……チンk」
男「あああああ聞こえないいいいい」
男「……と言う事が今朝あったんだ」
友「ふーん……」
男「満員電車で体が密着……男でさえなければ普通天国なのにな」
友「だろうな」
男「あのやり取り、傍から見たら軽くgthmだよな。周りにどう思われてたんだろ……」
友「ま、普通の友達同士には見えないよな」
男「だよなぁ……明日も一緒だったらどうしよ」
友「時間ずらせば?一本早いのに乗れば俺も居るし」
男「マジで?じゃ、そーするわ。お前何両目?」
友「大体前から2両目かな。日によって微妙に変わるけど」
男「分かった!明日絶対そこに乗れよ!」
素直ヒート「(遠くから)男ぉぉぉ!!今日も愛してるぞぉぉ!」
男「うわっ。……ごめん、ちょっとアイツ黙らせてくるわ」
友「いってら」
男「(遠くから)このやろぉぉぉ!!白昼堂々気持ち悪いこと言ってんじゃねぇぇ!!……」
友「明日は一緒に登校、か」ニヤリ……
昼休み
クール「男君、君のために作ったお弁当だ。受け取ってくれるね?」
シュール「逆日の丸弁当……白米は真ん中……」
素直「うぉぉぉ!!これが俺の料理だぁぁ!!食えぇぇぇ!!!」
ツンデレ「勘違いしないでよね!ちょっと作りすぎちゃっただけなんだから!!」
男「……」もぐもぐ
友「何があっても飯にだけは困らないな」
男「あぁ、あいつら男の割になんだかんだで料理うまいしな」
友「嫁に取るならやっぱ飯の上手いやつじゃないとな」
男「そうだな……って何言ってんだお前!いくら料理がうまくても男だぞ奴らは!!」
友「あはは、だよなー」
男「ったく、あいつらマジおかしいよ。俺ならどれだけ女に飢えてても絶対考えないね、男同士でなんて」
友「……」
男「どうした?そんな顔して。……お、そのベーコン巻きもーらい!!やっぱお前の弁当が一番だわー!」
友「……」
男「(こいつはツンデレと違って背もあるしな……顔だけならともかく女だと思い込むのは難しそうだ)」
クール「どうした?そんなに僕の顔ばっかり見て」
男「いや、ちょっと考え事を」
クール「僕の顔をじっと見ながら、か。それは僕が君を愛しているのを知っていてのこと?だったら君はなんて……」
男「否定する。知りたくもない事情だ」
クール「つれないね。こんなに好きなのに」
男「言ってろ。」
男「……素直クールとは傍から見てもごく普通の日常会話に見えるのが救いだな」
素直ヒート「男ぉぉぉ!!!愛してるぞぉぉぉ!!!」
男「うるせぇぇぇ!!通学路のど真ん中で叫ぶんじゃねぇぇ!!!善良な一般市民の皆さんが引いていらっしゃるだろうが!!!!」
素直ヒート「男が愛してくれたら叫ばないぃぃぃ!!!!」
男「言ったな!?俺が愛したら黙れよ!?絶対黙れよ!!!」
素直ヒート「分かったぁぁ!!来いぃぃぃ!!!!!」
男「あ、愛してるぞぉぉぉ!!!!!素直ヒートぉぉぉ!!!!!!!(嘘だけど)」
素直ヒート「……!!!」ボッ
男「(ま、マジで黙りやがった……)」
素直ヒート「…………嘘でも……嬉しい、ぞ……男……」モジモジ
男「(……ガチムチに萌えたのは初めてだ……)」
友「おい、今朝から学校中大騒ぎだぞ。『ガチホモ同級生が朝から素直ヒートに大胆告白!!』だって」
男「は?あれは嘘で……」
友「知ってる。が、誤解はしばらく解けないだろうな。『うちの学年からもガチホモが出た!!』って大ニュースになってるから」
男「……今更ガチホモなんてそこら中転がってるじゃん。何で俺だけ……」
友「男……世の中ってのはな、そのテの理不尽で溢れっ返してるんだよ……」
シュール「男……おにぎり食べて……」
男「?弁当なら昼もらったが」
シュール「それとは別……これはおやつ……」
男「そういや朝もくれたよな、塩握り。俺にそんな食わせてどうすんだよ」
シュール「……太らせたい……」
男「は?……お、お前昔から変わり者だと思ってたけどまさかデブせn」
シュール「違う!!……太らせて……体力つけさせて……」
男「体力つけさせて?」
シュール「……俺の子を生んでもらう……」
男「生めません!!生めませんから!!!!!!!」
クール「この時光源氏はまだ幼かった紫の上を見て……」
男「(こいつを女だと思い込むのは無理だ。だが……)」
クール「つまりは彼女の母親が邪魔になった訳だけど、……」
男「(むしろ俺の方が心身共に女になりきってしまえばモテ放題ではないか?いやそうに違いない!テスト前の寝不足で脳ミソがイッちゃってるにしては冴えてるぞ!俺!)」
クール「ここの現代語訳は、……どうかした?」
男「な、何でも、ねぇ……ない……わ……?それより続きをしようz……しましょ?」
クール「何の遊びかな、それは」
>>39
男「遊びじゃね……なくってよ!あなたやツンデレ達に愛されても全く障害にならない方法をわらわは今まさに見つけた訳でしてよ!!」
クール「男君……」
ぎゅ……
クール「無理しなくていいよ……君が女の子じゃなくったって僕は君が好きだ……ううん、女の子じゃないからこそ好きなんだ……」
男「(ハッ)お、俺は一体……何を……」
クール「愛してる……」
男「うわああああ!!!離れろ!!!離れろぉぉぉ!!!!!!」
電話
男「もしもし」
兄「どうだ?寮での生活は」
男「あぁ、最あk……」
兄「最悪だろ!男子校って!」
男「え?」
兄「俺も男子校出身だから分かるけどよ!何てったって出会いがねぇ!!」
男「……」
兄「だってお前も居ないだろ、彼女?俺も社会に出た今だから居るようなもんだけどよ!!マジ悲惨だよなwwあはははww」
男「(カチン)……か、彼女はいないけど……多分俺のことを好きだって子ならいるよ……」
兄「マジ……?」
男「ツンデレな子と素直クールな子と素直ヒートな子と素直シュールな子……もうモテモテ」
兄「そうか……最近の男子校生には合コンとかもあるもんな……時代は変わったんだよな……」
男「最高の学園生活だよ」
兄「何よりだ……じゃあ、時間だし電話切るわ」
男「ん、バイバーイ」
兄「アイツにも女が……」
兄「……彼女作るか」
プール授業
男「どこを見ても男、男、男。せっかくの水泳だってのに全然ワクワクしねぇ。せめて一人でもスク水の女が居たら違うのに」
ツンデレ「男君!」
男「?ツンデ……うわ、どうしちゃったんだよその格好!!!」
ツンデレ「た、たまたまこれしかなかったから着てみただけだよ!!別に男君がスク水萌えなのを事前リサーチしたわけじゃないんだからね!!!!」
男「いや、男のスク水はさすがn……(いや、待てよ?)」
ツンデレ「うぅー……胸がぴたぴたして気持ち悪い……」
男「(元々女顔のツンデレだ、それが今は女の格好ときた……ちょっと胸のかわいそうな女だと思えば……いやもしくは……)」
ツンデレ「ちょ、そんなにじろじろ見ないでよね!!……恥ずかしいじゃん……」
ぐぐぐ……
男「志村ー、テントテント」
今思った
釘宮って男の声もやってたよな
ヤンデレ「おはよう、男君」
男「ヤンデレ、病気はもういいのか」
ヤンデレ「うん。というより、僕が学校を休んでいる間に君が僕を忘れたり君に恋人ができる事を考えたら、その方が病気になりそうだった」
男「事情はどうあれ、復学できて何よりだ」
ヤンデレ「恋人……作ってないよね?」
男「できようがないだろ。この環境じゃ」
ヤンデレ「好きな人……できてないよね?」
男「できようがないだろ、リターンズ」
ヤンデレ「そうか……じゃあ君にはまだ『特別』がいないってことだ……」
男「そうなるな」
ヤンデレ「君が自分から『特別』を作らない限り、友人である僕が君に一番近い……僕に一番近いのは君で、君に一番近いのも僕……二人だけの世界……誰にも邪魔は……」
クラスメート「おい、聞いたぞ男!この間道のど真ん中で素直ヒートに衝撃告白したらしいな!!!」
男「ちょ、馬鹿……」
ヤンデレ「……男君?」
アフター
友「それで今日は俺の部屋に来たわけか」
男「そうなんだよ……こんな状況で部屋に一人じゃ命がいくつあっても足りねぇ……」
友「じゃ今日は俺、床で寝るわ。」
男「は!?馬鹿言うなよ!!朝起きてあいつが同じ布団に潜り込んでたらどうすんだよ!!隣に居ろよ!!!」
友「俺はよくてヤンデレはだめなのか。お前言ってる事めちゃくちゃだなww」
男「う、うるせぇな!!マジ怖いんだってば!!!!」
友「はいはい分かったから早く歯ぁ磨け」
友「(やっぱり言いふらしておいて正解だったな、あの噂)」
ヤンキー「靴度蒙妊具!!男!!」
男「日本語でおk」
ヤンキー「つれねーなぁ、だがそんなお前も愛羅武勇」
男「はいはい」
ヤンキー「お前とおったらおもろいわ、一生一緒に居てくれや」
男「無駄無駄」
友「お、朝から仲良いなお前ら」
ヤンキー「は?何俺の男に声掛けちゃってんだよテメェ!ブッ○すぞ!!」
友「相変わらずこえーなwそんな事言ってると男に嫌われんぞww」
ヤンキー「っ……教室帰る……」
友「男の話題出すとすぐ大人しくなるよな、アイツ」
男「な、訳分かんねーよな」
友「ああ、分かんなくもねーけどな」
男「?」
友「どうした、授業始まるぞ」
男「(ツンデレは多分俺の事が好きだ……)」
ツンデレ「何さ、急に黙っちゃって……」
男「(素直クールが好きなのも、おそらく俺だ……)」
ツンデレ「ちょっと、ちょっと男君ったら!?」
男「(二人とも恋愛対象は男……ということはむしろこの二人がくっつけば万事解決なのでは……)」
ツンデレ「男君!?それ以上僕を無視するとひっぱたくよ!!」
男「!……あぁごめん、ツンデレ。唐突で悪いんだが……」
ツンデレ「なに?」
男「お前、素直クールのことどう思う?」
ツンデレ「え?そりゃ……まぁ……あれぐらい自分の気持ちを素直に相手に伝えられたら、羨ましい……よね」
男「だよな。素直なのはアイツの良いところだ。それに他にも長所は沢山ある。まず背が高いし、頭も良いし……」
ツンデレ「……」
男「顔もかなりの高レベルだろう。スポーツもまぁそこそこ……」
ツンデレ「……ぃうことなんだ……」
男「ん?」
ツンデレ「そういうことなんだ……っ!!男君の馬鹿!!!男君なんかもう知らない!!!!!!」
男「あ、待てよ……」
男「(くっつけようとしてんの、バレたか?)」
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