妹「…何でいじめられてるの?」
兄「い、いじめられてないよ!!」
妹「…はあ、本当の事を言いたくないという事は、何か恥ずかしい事したのね」
兄「だ、だから…」
妹「まさか漏らしたの!?なら多少言われるのは仕方ないわね…」
兄「だ、誰が漏らすんだよ!!」
妹「だってお兄ちゃん、今日帰ってきたら真っ先に体操着洗ってたじゃない」
兄「あ、あれは汚れたから…」
妹「漏らしてでしょ?」
兄「違うよ!!」
妹「…ねえお兄ちゃん」
兄「…」
妹「本当の事言ってよ。こんな事、ふざけで許されるレベルじゃないよ」
兄「…うう」
妹「ねえ、いじめられてるんでしょ?」
兄「…う、うん」
妹「アハッ!!やっぱりー!!正解だね!!」
兄「…ううっ…」
妹「ねえ、何やらかしたのよ?」
兄「…え?」
妹「いじめの原因よ!何かあるんでしょ?ホラー。くさいとかキモいとか」
兄「…」
妹「あ、でもお兄ちゃん別に臭くないし、まあ、イケてもないけどキモくもないわね…」
兄「うう…」
妹「ねえ、じゃあ何でいじめられてるの?」
兄「よ、よくわからないんだけど…」
妹「はあ?何で?」
兄「…え?」
妹「お兄ちゃん、ちょっと、大丈夫?」
兄「な、何が…」
妹「いい?これだけの事をされてるのよ?で、原因はよくわからないって…どういう事よ」
兄「そ、それは…」
妹「絶対あるはずだわ!ねえ、何か本当にしてないの?カンニングしたのにシラを切ったとか」
兄「し、してないよ…」
妹「じゃあ、掃除でいっつも楽な所ばかりやってるとか。先生に告げ口ばっかりするとか」
兄「ううっ…ち、ちがうよ…」
妹「ふうん…ま、お兄ちゃんニブいし、よくわからないってのもらしいかもね」
兄「そ、そう…」
妹「なに笑ってるのよ」
兄「うっ…」
妹「お兄ちゃん原因がわからなきゃずっといじめられるんだよ?わかってるの?」
兄「それは…わ、わかってるよ…」
妹「いいの?こんな事続いて…」
兄「い…」
妹「お父さんとお母さんが買ってくれた教科書こんなにされて悔しくないの?」
兄「嫌だ!こんなの嫌だよ!」
妹「そうね、一回整理しましょう。私の聞き方も悪かったわ」
兄「そ、そんな。僕がしっかりしてないのが悪いだけで…」
妹「なんだ、自覚があるんなら形だけとは言え謝るんじゃなかったわ」
兄「…」
妹「…さて、こういういじめがはじまったのはいつからかしら?」
兄「え…あ!…ま、まず…一週間前に…」
妹「一週間前から!?へえ。気づかなかったわ」
兄「う、上履きを…隠されて…僕の勘違いかもだけど…」
妹「ああ。勘違いじゃないわ。で、画鋲とかは入ってなかったの?」
兄「え?い、いやそれは…」
妹「なんだ。入ってないの。お兄ちゃんボーっとしてるから簡単に引っかかりそうなのに」
兄「…」
妹「で、上履きをトイレに突っ込まれた以外に、その日はなにかされたの?」
兄「と、トイレなんて言ってないよ…」
妹「ねえ、どこにあろうと上履きはもう、どうでもいいんだけど」
兄「…その日は特に…」
妹「まあ、この調子じゃ気づいてないだけでいろいろされてそうだけどね」
妹「すれ違いざまに何故か笑われたり」
兄「う…!」
妹「あら、当たりなの?」
兄「うん…」
妹「えー!?すごくない?私すごくない?」
兄「…」
妹「それ完全にヤラれてるんじゃない。何で気づかないのよ」
兄「だ、だって…僕じゃないかもだし…」
妹「はあ。お兄ちゃんに決まってるでしょ。まったく。これじゃ相手もいじめがいがなさそうね」
兄「うう…」
妹「もう、これじゃあ一週間というか、三日前ぐらいからスタートしてそうね」
兄「…」
妹「で、笑った奴は誰なの?」
兄「え?」
妹「すれちがいざまに笑った奴よ。私の話聞いてないの?」
兄「そ、そんな事無いよ!」
妹「言い訳はいいから早く言いなさい。本当トロいんだから」
兄「…く、クラスメート1くんとクラスメート2くん…」
妹「まあ、名前なんて聞いても私わかんないんだけどね」
兄「…」
妹「で、そのクラスメート1とクラスメート2に何かしたの?お兄ちゃんは」
兄「そ、そんな…僕、二人とあまり話さないし…」
妹「ふーん。じゃあその二人と仲のいい人は?」
兄「う…クラスメート3くん…だけどこの人とも僕…」
妹「ふぅん…その人はガキ大将だったりするの?」
兄「え?…う、うん…」
妹「…わかったわ。何かしたわね。お兄ちゃん。そのガキ大将に嫌われる事を」
兄「ぼ、僕が!?く、クラスメート3くんに!?」
妹「そういわれて改めて心当たりは?」
兄「…ご、ごめん…」
妹「何で謝るのよ。言っとくけど、この問題がどうなろうと私には全然関係無いのよ」
兄「…うう…」
妹「どうせ謝るなら教科書を買ってもらった両親にしたら?こんなにされちゃってごめんなさいって」
兄「…」
妹「しかし心当たりが無いじゃあ…原因を直しようが無いじゃない」
兄「そ、それしか方法は無いの?」
妹「…は?」
兄「い、いや!だ、だって原因を直す以外にも何か方法が…」
妹「はあ…お兄ちゃん。いい加減にしてよ」
兄「…」
妹「それ以外にいじめをとめる方法?まあ、確かにあるでしょうね。やめてくれって言ったり」
妹「でも、お兄ちゃんにそれが言えるの?」
兄「う…」
妹「言う根性なんか無いでしょう?ねえ。あると思ってたの?」
兄「…」
妹「それに、まあ言えたとして。どうなるの?」
妹「ますますエスカレートするだけに決まってるじゃない」
妹「いじめられてる奴のいう事聞くなんて考えられる?ありえないでしょう?」
兄「…ううっ…」
妹「そうね、先生にでもチクれば止まるかもね」
兄「…」
妹「でも、先生にばれたとなればいじめっ子たちはこっぴどくしかられるわね…」
妹「フフッ…いじめが止むと思う?」
兄「お、思わ…ない…」
妹「そうよね。だからお兄ちゃんみたいなのは自分を変えるしか方法が無いのよ」
兄「…」
妹「ねえ?そう思わない?」
兄「…う、うん」
妹「でしょう?」
眠いのでねるます
妹「まあ、でもその原因がわからないんじゃあ変えようも無いんだけどね」
兄「じゃ、じゃあ…」
妹「まあ、原因がわかるまで耐えたら?」
兄「な…!!」
妹「…なんていうかさ、悪いけどあんまりお兄ちゃんからどうにかしたいって気が伝わってこないのよね」
兄「…」
妹「本気で嫌なら考えないの?何でこんな目に自分があってるのかとか。何が原因だったのかとか」
兄「…」
妹「ああ…わかった、もういいわ。暇つぶしにいろいろしてあげようと思った私がバカみたいじゃない」
兄「ま、待って!!」
妹「…何よ?」
兄「じ、実は…心当たりが一つだけ…」
妹「だから何?もう私、興味ないから。自分で考えたら?」
兄「そ、そんな…」
妹「大体妹を頼りにしちゃうとか、恥ずかしいと思わないの?年上なのに…」
兄「う…」
妹「…聞いてくださいでしょ?」
兄「…」
妹「ほら。私帰っちゃうわよ?そしたらもう、お兄ちゃんがどうなろうと私、まったく興味無いから」
兄「き、聞いてください…」
妹「何その声…ダメね。全然聞いて欲しそうじゃない」
兄「きいてください!」
妹「音ばっかりでかくして…だから何?全然気持ちがこもってないじゃない」
兄「…」
妹「どうしたの?あきらめるの?じゃあ、私部屋に戻るね」
兄「ま、待って!!聞いてください!!お願いします」
妹「まあ…土下座とか…正気なのかしらこの人…嫌だわこんな人が兄だなんて…」
兄「頼む…ぼ、僕を見放さないでよ…」
妹「あーあ。情けない…でもまあ、面白いもの見れたし、聞いてあげてもいいわよ。ウフフ…」
兄「…ううっ…くっ…ひっく…」
妹「あら、泣いてるの?」
兄「ぼ、ぼくは情けない…兄貴だ…」
妹「まーたどうでもいい事を言い出す。本当、いまさら何が言いたいのよ」
兄「でも…でも…」
妹「ねえお兄ちゃん。言わないんなら私帰るよ?本当に」
兄「い、言います」
兄「じ、実は…ぼ、僕…一週間前、手紙を貰ったんだ…」
妹「…はぁ?」
兄「く、クラスメート4さんに…放課後屋上で待ってるって…」
妹「ちょっと待って…それってラブレター?」
兄「…う、うん…」
妹「…帰るわ」
兄「え?ちょ、ちょっと…」
妹「人がせっかく心配したら…誰でも判るウソを…」
兄「だ、だって本当なんだよ!?」
妹「本当?何寝ぼけたこと言ってるのよ!」
妹「お兄ちゃんみたいなの、好きになる人いると思う?」
兄「う…」
妹「あーあ。しらけた。そんなウソ、よく恥ずかしげも無くつけるわね…」
兄「本当なんだよ!!」
兄「僕だって無いと思ったよ!現にいたずらだと思って行かなかったし…」
妹「あ…そうね。いたずらって事が考えられたわね…」
妹「い、いやだわ私ったら…なんでこんな事に気づけなかったのかしら…」
兄「…」
妹「…で、どうなったの?」
兄「行かなかったら、本当かどうかはわかんないんだけど…どうやら本当だったらしくて…」
妹「はあ?」
兄「ちょ、ちょっと待って!帰らないで!!」
妹「…」
兄「そ、それで…クラスメート3くんがどうもクラスメート4さんの事が好きだったみたいで…」
妹「…なにそれ」
妹「何よそれ!!」
兄「ほ、本当なんだよ!」
妹「本当かどうかなんてどうでもいいわよ!」
兄「え…?」
妹「だって!そうじゃない!原因がはっきりしてるじゃない!」
兄「う…でも自信なくて…そ、それに信じてもらえないだろうし…」
妹「何で言わないのよ!!もう!!やっぱりお兄ちゃん変わる気なんて無いんでしょ!!」
兄「そ、そんな事…」
妹「何よ。簡単じゃない。そのクラスメート4に嫌いだって言えばいいじゃない」
兄「で、でも…」
妹「いじめられるより全然マシじゃない!ほら、今すぐ電話しなさいよ!」
兄「こ、こんな夜に失礼だよ…」
妹「何が失礼よ!相手の女の方が失礼じゃない!お兄ちゃんをこんな目に合わせて!!」
兄「く、クラスメート4さんは関係ないよ!!」
妹「関係大有りじゃない!!原因じゃない!諸悪の根源じゃない!!」
兄「やめてよ!クラスメート4さんを悪く言わないでよ!!」
妹「かばっちゃってまあ…お兄ちゃん、まさかクラスメート4さんの事好きなの?」
兄「…」
妹「ねえ…何で否定しないの?」
進研ゼミダメですか
チッ…
妹「いいわ…お兄ちゃんが電話しないなら私がしておいてあげる」
兄「やめてよ!!」
妹「何でよ!お兄ちゃんが根性なしで出来ないって言うから代わりにやってあげるんじゃない!!」
兄「や、やらなくていいよ!!」
妹「…そんなに好きなの?」
兄「…」
妹「何で黙ってるのよ…」
兄「…」
妹「ああ。そう。お兄ちゃんはいじめられてもいいわけね。クラスメート4さんさえいれば」
兄「そ、そんな事は…」
妹「一生いじめられてなさいよ!!バカッ!!」ダダダダダダッ…
兄「あ!!ま、待って!!」
兄「う、うう…」
兄「僕は…どうしたら…」
兄「…」
兄「…寝よう」
兄「…すう…すう…」
起きたとき、今までの事が全て夢でありますように…
翌朝
兄「う…うう…教科書の落書きは…」
兄「消えてない…や、やっぱり…体操着も…はあ…」
兄「今日の体育は見学か…」
母「あら!あんたまだパジャマで!早く着替えて降りてきなさい!」
兄「は、はあい…(ば、バレて無いよな…)」
父「おはよう」
兄「あ、おはよう…父さん…」
妹「…」
兄「お、おはよ」
妹「お父さん、お母さんいってくるね」
父「まだ早いんじゃないのかい?」
妹「今日当番だから…じゃあいってきまーす」
兄「…」
母「アンタら、喧嘩か何かした?」
兄「い、いや…そんな事…」
父「母さん、コイツが妹に逆らえるわけないだろう」
母「あ、そうね。いつも妹の方が強いものねー」
兄「…ははは…」
兄(学校…行きたくないなあ…)
クラスメート4「あ、兄君!おはよー!」
兄「あ!!く、クラスメート4さん!!」
クラスメート4「…」
兄(き、気まずいなあ…というか…何でクラスメート4さんがここにいるんだ…?)
兄(家の方角はこっちじゃなかった筈だけど…)
クラスメート4「ねえ…兄君さ…」
兄「な、何ですか…?」
クラスメート4「あのラブレター私が書いたって思ってる?」
兄「え?あ…じゃ、じゃあやっぱり…」
クラスメート4「ウフフ…ウソだと思ってるんでしょ?」
兄「え!?」
クラスメート4「ひどーい!やっぱり信じてなかったんだねー」
もう限界です
おやすみなない
おーい。誰かいませんかー
ねえー。このスレ引き継いでくださいよー
いやマジで眠らせてください
ごめんなないね。おやすみ
だ
妹「お兄ちゃんってさ、友達いるの?」
兄「え!?」
妹「だって誰も家に遊びに来ないじゃない」
兄「そ、それは…」
妹「帰ってくるのだって早いし、休日はどこにも出かけないし」
兄「う…」
妹「ねえ、いるの?いないの?」
兄「…」
妹「あー、いないんだ。かわいそう…」
兄「うう…」
妹「じゃあさ、学校の休み時間とか何してるの?」
兄「ど、読書したり…」
妹「ふーん。暗いわねー」
兄「…」
妹「じゃあ、お昼も一人なの?」
兄「…う、うん…」
妹「うわ…寂しいわねー。それ」
兄「…」
妹「ふぅん。一人なら私の教室来ればいいのに」
兄「…え?」
妹「私たちのグループに混ぜてあげようか?」
兄「え!?い、いやでも…」
妹「何あわててるの?冗談に決まってるじゃない」
兄「うっ…」
妹「ねえ、本気にしたって事は一人で食べるのは嫌だ、って事よね」
兄「…」
妹「どうなのよ。一人で寂しく食べて、おいしいのかって聞いてるのよ?」
兄「そ、それは…」
妹「そりゃ大勢で食べたいとは私だって思わないけど、数人のグループには混ざりたいでしょ?」
兄「…」
妹「ねえ、聞いてるの?」
兄「う、うん…」
前のは忘れてください
妹「おとなしくしてたらかまってもらえるなんて大間違いなのよお兄ちゃん」
妹「友達欲しいでしょ?」
兄「…うん」
妹「なら、自分から行動しなきゃダメじゃない。何で行動しないのよ」
兄「そ、それは…」
妹「あー、判った。怖いし、面倒くさいんでしょう?」
兄「…」
妹「図星なのね。まったく、私はお兄ちゃんの翻訳機じゃないのよ」
妹「たまには私がしゃべる前に自分の意見を言ったら?」
兄「…」
進研ゼミは是非忘れてください
妹「私はね、お兄ちゃんの事よく知ってるから大体わかるけどさ」
妹「周りの人はお兄ちゃんの事全然知らないのよ?」
兄「う、うん…」
妹「あ、でも暗いとかはよく知ってるかもね」
兄「…」
妹「だから!」
兄「は、はい!」
妹「まず相手と会話をするのよ。それが友達を作る第一歩なんだからね」
兄「は、はい…」
妹「…言っとくけど『ああ』とか『うん』とかは会話したウチに入らないんだからね」
兄「う、うん…」
妹「だから、たまには捻れないの?わかったって言ってみるとかさ」
兄「う…わ、わかった…」
妹「と、いうわけで、まず私と会話しましょう」
兄「れ、練習って事?」
妹「さすがはお兄ちゃん。コレぐらいの事は学習出来たようね。そうよ」
兄「…」
妹「さあ、まず話題を振ってみなさい。私に」
兄「…」
妹「…信じられない。私たち兄妹よ?お兄ちゃん、妹と会話も出来ないの?」
兄「…うう…」
妹「褒めたのにこれじゃあね…はぁ。いいわ。私が話題を振ってあげる」
兄「ご、ごめん…」
妹「はあ、謝ったところで何も変わらないわよ」
妹「謝る暇があったら話題の一つぐらい考えてよ」
兄「…」
妹「じゃあ、今日の夕飯どうだった?」
兄「え?ど、どうって…」
妹「味付けよ。ちょっと変えてみたの」
兄「う…よ、よくわからなかったけど…」
妹「そうよね。お兄ちゃんがわかるわけ無いわよね」
兄「で、でも!!おいしかったよ?」
妹「そ、そう?…ありがとう…」
妹「…と、こんな感じの会話は、普通なら強制されなくても出来るのよ?」
兄「そ、そうだろうね…」
妹「ねえ、お兄ちゃんは普段、何で私に話しかけないの?」
兄「そ、それは…」
妹「…私の事、怖い?」
兄「…」
妹「正直に言ってちょうだい」
兄「こ、怖いというか…」
妹「…」
兄「嫌われてると思って…」
妹「はあ?私が?お兄ちゃんを?どうして嫌うのよ」
兄「え…?」
妹「安心して、私はお兄ちゃんの事嫌ってないわよ」
兄「そ、そう?」
妹「ま、見下してはいるけどね」
妹「嫌ってたらこうやって心配したりはしないわ」
兄「…」
妹「お兄ちゃん、だから、もっと話そうよ」
妹「家族じゃない…私たち…」
兄「妹…」
おわり
なんかもういろいろ申し訳ないんですけど
眠くて眠くて仕方ないんです
許してください
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