――アジト――
兄「ここが奴らのアジトか……」
老人「ごほっ、ごほっ」
妹「お爺さん! 大丈夫ですか!」
老人「ああ……すまんが戦力にはなれそうもない。歳は取りたくないものじゃのぉ」
兄「なぁ、爺さん。ルーラでここに飛べたってことは、爺さんは昔ここに来たことがあるのか?」
妹「あっ、そういえばそうだよね?」
老人「いいところに気がつくのぉ……あれは20年前のことじゃ。わしは当時、チンコ狩り組織の幹部じゃった」
兄妹「え!?」
老人「わしは任務でペニ助のチンコを狩ろうとし……そして敗れた」
――ここから回想――
老人「うぅっ……なんてチンコだ……」
父「へっ、あんた強かったぜ……それじゃあ、よいしょっと」
老人「アアッー!! ペニ助のガズボズボ入ってくるぞぃぃぃ!!」
――ここまで回想――
老人「その日、わしはチンコの素晴らしさをペニ助に教えられたのじゃ」
妹「そんなことがあったんですか……」
兄「チンコを狩るという行為の愚かさに気が付いたわけですね?」
老人「うむ……こんなに素晴らしいチンコを狩ろうなど、組織はきがくるっとる」
兄「はい……そんな組織はぶっ潰してやりますよ!」
老人「うむ、行けぃ、兄妹よ! 何とすぐそこがボスの部屋じゃ!」
妹「わぁ、ボスの部屋の前まで飛ぶなんて、大サービスですね!!」
――ボスの部屋――
ボス「ついにここまで来たか……兄よ、妹よ」
兄「てめぇがチンコ狩りのボスか。背中なんぞ向けてないぜ、こっち向きやがれ!」
ボス「ふっ、威勢だけはいいようだな」
くるっ
兄「なっ……幼女だと!?」
ボス「幼女と言うな!」
妹「ええと……どゆこと?」
老人「久しぶりじゃのぉ、ボス」
ボス「ふん、誰かと思えば裏切り者か」
老人「まだチンコを……憎んでいるのかの?」
ボス「当たり前だ! チンコのせいで……チンコのせいで私はこんな姿なのだ!」
ボス、スカートをめくる
兄「それは……チンコ!? しかも……」
妹「すごく……大きいです」
老人「あれはただのチンコじゃないぞぃ。宇宙チンコじゃ」
兄「宇宙チンコだって!? それは一体……」
老人「簡単に言えば、人体に寄生するチンコ型の宇宙生命体じゃな」
妹「ついにチンコが宇宙にまで……」
兄「あの宇宙チンコにも、何か能力が?」
老人「宿主の身体能力を極限まで引き上げ、更に不老不死の体にする」
兄「なんだって……」
ボス「私にこのチンコがついたのは、10歳のとき……もう100年も前のことだ」
兄「ていうか、別に悪影響ないだろ。身体能力が上がって不老不死になるなんて最高じゃないか」
ボス「ふっ、ふふっ……最高……か……。こんな忌々しいチンコが最高なわけがあるか!!」
ボス「このチンコがついているせいで、普通に恋愛をすることもできない!
永遠に10歳というだけでもハンデなのに、股間に30cmのチンコがついてるんだぞ!」
兄「30cmだって!? いよいよもって最高じゃねぇか!!」
妹「お、お兄ちゃんっ、シリアスなシーンなんだから、大人しく話を聞こうよっ」
ボス「それだけじゃない……成長しないことを周囲の人間から気味悪がられ、
家族や友人だけが老いていき……一人残される! それがどんなに辛いことか!」
妹「ボス……泣いて……」
ボス「何もかもが嫌になって何度も自殺を実行した。だが、どんな死に方をしても、
この宇宙チンコが私の体を再生する! 私は……死ぬことを諦めた」
ボス「いつからか私はチンコを憎むようになった。何もかもチンコが悪い。そう考えた。
……それはそうと、人には生きる理由が必要だ。そうは思わないか?」
兄「生きる理由……俺の場合は、もっと色々なチンコと触れ合いたいから、とかかな」
妹「あたしは……いつかお兄ちゃんと……ぽっ」
ボス「ふっ、即答できるのか、羨ましいな。……当時の私には、生きる理由が見つけられなかった」
老人「それでチンコを狩ることを生きる理由に……か?」
ボス「ああ。私は全てのチンコを狩ることを生きる理由にした。何、どうせ時間はたくさんある。百年でも千年でも」
兄「こいつは……気が狂ってるぜ」
ボス「さて、お喋りの時間は終わりだ」
兄「妹、来るぞ」
妹「う、うん……極限まで引き上げられた身体能力……気をつけないと」
ボス「貴様らのチンコ、ここで狩らせてもらう!」
タッタッタッタッタ!
兄「は、速い! ……10歳児にしては」
妹「も、もしかして……」
ボス「極限まで強力になった、ボスパンチを喰らうがいい!」
ポカッ!
兄「痛ぇっ! ……10歳児のパンチにしては」
妹「10歳の子の身体能力を極限まで引き出しても、たかが知れてる……ってこと?」
ボス「貴様ー! 倒れろー!!」
ポカポカポカポカ!!
兄「愛のゲンコツをくらうがいい」
ゴンッ!
ボス「ふぇっ……」
兄「ゲンコツ! ゲンコツ! ゲンコツ!」
ゴンッ! ゴンッ! ゴンッ!
ボス「痛っ、いだぃっ、やめっ……うぐぐぅぅ……不老不死といっても痛いのだぞ……うくっ、ひぐっ」
兄「げんk」
妹「おっ、お兄ちゃんっ、ストップ! 流石にそれ以上は可哀想だよ!」
兄「おっと、幼女は嫌いだからつい力が入っちまった」
ボス「うぐっ、痛いぃぃ……それに幼女と言うなと言っているのにぃぃ……」
兄「拍子抜けだぜ、まったく……、こいつをどうしてやろうか、ああん?」
ボス「ひぃぃっ」
兄「試しに安価でも出してみるか? きっとエロ安価がどばどばと来るぜ」
妹「安価って?」
兄「おまえは知らなくてもいいことさ。ボスっていうから、さぞかしいい男なのかと思いきや……」
妹「いい男だったらどうするの?」
兄「親父を殺した代償に、一生俺の性奴隷にしてやろうかなって」
妹「あははっ、お兄ちゃんったら鬼畜だねー!」
ボス「ひぃぃぃぃっ」
兄「だいたい、こんな幼女がどうやって組織のボスになったんだ?」
老人「ふむ……その理由はチンコにある」
妹「チンコにですか?」
老人「兄よ……ボスのチンコをよく見てみぃ」
兄「うん? ふーむ……」
ボス「そ、そんなに見るなぁ……」
ビクッ、ビクビクッ
妹「ボス、見られて感じてる……?」
兄「これは……思わず忠誠を誓っちまいそうな……」
老人「うむ、カリスマ的なチンコじゃ。組織内でもボスの正体を知っている者は少ない。
ボスは己の顔を晒さず、チンコのみを晒すことにより世界中のガチホモの支持を得たのじゃ」
兄「なるほどな。家に来た全裸Aと全裸Bがガチホモだったのも、そういった背景があるのか」
老人「ガチホモが集まってくるからのぉ……ガチホモたちの出会いの場としても重宝されてたようじゃ」
兄「でも、そんなガチホモたちがチンコを狩るなんて愚行を許すのか?」
老人「いや、チンコを狩り、集めることこそがガチホモの使命じゃと……わしらは洗脳されていた。
だが、チンコとは狩るものではない! 股間についてるからこそ素晴らしいものなのじゃ!
わしはそのことをペニ助に教えられたのじゃよ」
兄「なるほど……まったく、うちの親父は偉大すぎるぜ……」
老人「じゃがの……ボスはわしの裏切りを見て、その考えが組織の他の人間に伝染することを恐れた。
そして組織の全ての人間にペニ助討伐を命じたのじゃ。組織とペニ助の戦いは15年続いた……。
15年……その間にペニ助は家庭を持ち、おぬしら二人が生まれた」
妹「長い戦いですね……」
老人「戦いが始まってから15年……つまり今から5年前。
組織は、ついにペニ助の家族を人質に取った」
兄「家族……俺たちを?」
老人「うむ、抵抗すると家族の命はないぞと脅したのじゃ」
兄「てめぇ!」
ゴンッ!
ボス「きゃぅ!! だ、だって、あの男が強すぎて……正攻法じゃ敵わなかったんだもん……」
兄「やっぱりこいつはタダじゃおかねぇ!」
ボス「ふ、ふんっ、タダじゃおかない? 私は不老不死だぞ? どうするつもりだ?」
兄「高層ビルの屋上から落として、再生したらまた落として、再生したらまた落として」
ボス「いいいいい嫌だぁぁぁぁっ、飛び降りは痛いのぉおおお!」
妹「お兄ちゃん、落ち着いて」
兄「落ち着いていられるか! こいつは絶対に許さねぇ!」
妹「憎しみは、また憎しみを生むだけだよ。だからダメ」
兄「ダメって……何だよ、それ!」
妹「ボスの……この子のチンコへの憎しみを癒してあげなくっちゃ解決にならないと思うの」
なでなで。
ボス「あっ、頭を撫でるな! こう見えても私は110歳なのだぞ!」
兄「憎しみを癒すって……何か方法はあるのかよ」
妹「この子を、宇宙チンコから解放してあげるの」
老人「チンコから解放……? おぬし、まさか!!」
妹「うん、お爺さん。チンコ消失の能力を使うの」
老人「早まるな! それだけはいかん!」
兄「チンコ消失の能力? それはいったい……」
老人「相手のチンコを消してしまうという、恐ろしい能力じゃ……」
兄「な、なんだって! チンコを消す!? とんでもない能力だな!」
老人「それだけではない……代償として使用者のチンコも消えてしまうのじゃ!」
兄「え!?」
老人「妹よ、早まるな! そのチンコピーチンコは国宝級のチンコなのじゃぞ!」
兄「そ、そうだぞ! しかもカリスマ宇宙チンコまで消えるんだろ!? そんなのダメだ!」
妹「ごめんね……あたし、一度だけお兄ちゃんの言うことを聞かない悪い子になるね」
妹「さ、亀頭と亀頭をくっつけて」
ピトッ
ボス「ふぁっ、な、何をする!」
妹「チンコ……消失!!」
老人「おぉぉぉっ、国宝チンコと宇宙チンコが共に輝いておる! なんと美しいのじゃ……」
兄「あぁっ、勿体ねぇええええ!!」
ボス「なっ……私たちのチンコが光の粒になって……消えた?」
妹「ふぅ、上手くいったみたいだね……」
兄「ああ、チンコが……チンコが……」
妹「これで、あなたを縛るものはないよ、ボス」
ボス「私は……元通りの体に戻ったのか?」
妹「うん、身体能力も不老不死も元通り」
ボス「ほんとに……ほんとに私は……うぐっ、うわぁぁぁぁっ」
妹「ん、よしよし、今まで辛かったね。もう大丈夫だよ」
ボス「ありがとう、妹……これでようやく死ぬことができる」
妹「死ぬ?」
/ _, ,_ ヽ / ヽ ○ \ l
/ C C ヽ / 'l  ̄ ̄ _/
| | ̄| |
'l / 'l /
\  ̄ ̄ ̄ ノ
( ̄ ̄ ̄ 彡 _/ヽ_ ヽヽ / ヽ
'――― 彡 \ / | | | ̄| |
//\k ノノ / 'l ./ ←ボス
 ̄ ̄ ̄ ノ
ボス「い、痛いっ、何をする!」
妹「馬鹿なことを言わないで!」
ボス「私は今まで多くの罪を犯してきた! 多くのチンコを狩り、命を奪ってきた!
罪は償わなければならないだろう!」
妹「死ぬことは償いになんてならないよ! ね、お兄ちゃんもそう思うでしょ!」
兄「当たり前だ! そんな重罪……貴様には死すら生ぬるい!」
妹「な、何か違うけど! とにかくっ、死ぬなんて……うぐっ、ひぅ……許さないんだから!」
ボス「ど、どうしておまえが泣くのだ」
老人「同じ元ふたなりっ子として、通じ合うものがあるのかもしれんのぉ……」
ボス「だが私は……この罪を背負って生きていく自信など……」
妹「一人で背負うのが辛いなら、私が一緒に背負ってあげる。
二人でも辛くなったら、お兄ちゃんも一緒に背負ってくれるよ、きっと」
兄「絶対に嫌だ」
ボス「やはり死のう」
妹「だ、大丈夫だから! あたしが頑張るから二人でも絶対大丈夫!」
老人「ふむ……どうやら綺麗にまとまったようじゃの」
妹「はい、ハッピーエンドです」
兄「俺的にはバッドエンドだ……」
ボス「とは言っても、これから私はどうすればいいのだ」
妹「え? うちで一緒に暮らすんじゃないの?」
ボス「なにっ、そ、そうなのかっ」
妹「いいよね、お兄ちゃん」
兄「嫌だ」
老人「空気を読むということを知らん奴じゃのぉ……」
ボス「や、やはり遠慮しておく、迷惑になるからな!」
妹「ダメだよっ、ボスはあたしと一緒にいるの!」
ボス「どうしてそこまで……」
妹「放っておけないんだもん。目を離したら、ふわふわとどっか行っちゃいそうで」
ボス「うぬぅ……私はお前の父の仇なのだぞ」
妹「それはそうだけど……でもボスも宇宙チンコの被害者じゃない。
憎しんでも仕方ないよ」
老人「肉親のことだけに憎しんでも仕方ないのぉ、ほっほっほ」
兄「とにかく俺は嫌だ。そんなロリ媚びキャラを家に置く気はない」
妹「何よ! お兄ちゃんの分からず屋!」
老人「スルーされると寂しいのう……」
妹「それなら力ずくで言うことを聞いてもらうしかないみたいだね、お兄ちゃん」
兄「何だ反抗期か、妹よ。チンコのないおまえに何ができる?」
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ……
妹(くっ……ダメだ、チンコ能力なしで、お兄ちゃんのゆっくりしていってね!!!は打ち破れない……)
妹「お爺さん」
老人「うむ、何じゃ?」
妹「お爺さんはどう思います? ボスをあたしの家に置くべきですよね!」
老人「ふぅむ……よそ様の家のことじゃしのぅ……わしは何とも……」
妹「お爺さん、さっきのダジャレすごく面白かったです! 肉親のことを憎しんでも仕方ないってwww」
老人「うむ、ボスは絶対におぬしらの家に置くべきじゃ!!」
兄「くっ、こいつ……寂しい老人の気持ちを利用しやがった!」
妹「さ、お爺さん、冷たいお兄ちゃんは放っておいて、あたしとボスとお爺さんの三人で帰りましょうか」
老人「そうるかのぉ、一人分負担が減るとわしも楽じゃい」
兄「うぐっ、爺さんの純情を利用するとは……卑怯だぞ、妹!」
妹「じゃあボスを家に置くことは了承してくれる?」
兄「……い、嫌だ! 俺は自分の信念は絶対に曲げない!」
妹「ところでボス、このアジトってどこになるの?」
ボス「ブラジルだ」
兄「ボス、俺の家に住めよ! 大歓迎だぜ!」
妹「うわーい! やっぱりお兄ちゃん大好きー!」
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