弟「ただいま」
姉「…」
弟「アイス、買ってきたよ。」
姉「…あとで食べるから冷蔵庫」
弟「あい。俺風呂入るから。」
リビングでタバコをふかしながら携帯をいじっている姉を尻目に、脱衣場に向かうと、
またメールの着信があった。
タイトル:おかえり
本文:アイスありがとうございました。あとでお金を渡すので取りにきてくださいね。
…口でいってよ姉ちゃん…
弟「あのさー」
姉「は?」
弟「お金、今度なにかで立て替えてくれればいいからさ。」
姉「ちっ…いちいち口でいいから風呂行けば?」
弟「う、うん…」
はーいい湯だった。
コンコン
弟「はい?」
姉「これ2本食いたくないから。」ベシッ
弟「痛っ!いちいち投げなくても…。あ、パピコなら俺、自分の分も買って帰りに食べたからいいよ。」
姉「!!…はあっ!?」
弟「えっ…これ、じゃああとで食べるから、冷蔵庫…」
姉「…ちっ…いいよじゃあ食べなくて」
バタン!!
…なんでいつも姉ちゃんは不機嫌なのだろう。
ブーン、ブーン
あ、メール
タイトル:ごめんなさい
本文:もともと一緒に食べるつもりで頼んだのですが、その意図を正確に伝えなかった私に非があります。ごめんなさい。
残りのパピコは冷蔵庫に入れてありますので、好きな時に食べて下さい。
このギャップをどう受け入れていけば良いのだろう俺は。
部屋でくつろいでいると、姉ちゃんからメールがきた。
タイトル:相談があります。
本文:夕飯にどういったものを食べたいですか?なるべく希望に沿ったものを作りたいと思っています。
今日から両親が旅行でいないため、料理は自分達でなんとかしないことをその時思い出した。
料理を作ってくれるならありがたい。
そうだな…親父が嫌いで、ふだん食えないものがいいな。
タイトル:酢豚!
本文:滅多に食べる機会がない酢豚が食べたいです。
メールを送ってすぐ、冷蔵庫を乱暴に開け閉めする音、そして大きな舌打ちが聞こえた。
ドンドンドンドン!
ガチャ
バターン!!
そして不機嫌な足音を響かせ姉ちゃんが何処かに行ってしまった。
え…夕飯は…?
何か気分を害した文面だったかと携帯を見返していると、着信が。姉ちゃんだ。
弟「も、もしもし…」
姉「パイナップル」
弟「は?」
姉「…ちっ…」
弟「パイナップル?」
姉「入れる?」
弟「え?もしかして、酢豚の?」
姉「入れるのかって聞いてんの」
弟「入ってたら嬉しいけど、まさかそのた」
プツリ
ツーツーツーツー
冷蔵庫を確認したらパイナップルどころか豚肉や人参も無かった。
材料無いならそういえばいいのに…
メールで謝っておこう。
タイトル:ありがとう
本文:わざわざ買い物してまで作ってくれるなんて嬉しい!でもごめんなさいめんどくさい料理頼んでしまって。
これで一応フォローになるだろう。
帰ってきて顔合わせてからがまた怖いけど…
5分もたたずに返信がきた。移動中だろうにこの返信の早さはなんだろう。
タイトル:腕を振るいます
本文:折角の機会、弟に喜んで欲しいので頑張りたいのです。お腹を空かせてるだろうに、待たせてしまって申し訳ないですが、楽しみにしていてくれると嬉しいです。
あー俺、普段からこの姉ちゃんが欲しい…
姉ちゃんが帰ってこない…。
床を踏み鳴らし玄関を出てから既に1時間だ。
一番近いスーパーでか芋のしたとしても往復30分かからないはず。
流石に心配になってきたので、電話をしてみようと携帯を手にとった瞬間、メールの着信があった。
タイトル:ごめんなさい…
本文:この季節、なかなかパイナップルが売っていません…。
3件探したのですが、どうしてもみつからなくて。
あまり待たせても申し訳ないので今から帰ります。希望にそえなくて本当にごめんなさい。
こ、この人パイナップル探しまわってたのか…
姉ちゃん…俺、どうしても言わなきゃならないことがあるよ。
迷わず姉の携帯に電話を入れる。
ブルルルル、ブル カチャ
姉「…」
弟「あの……さ…」
姉「………グス」
弟「!?………」
姉「………」
弟「……あの……缶詰コーナーは見た?」
姉「!!!………」
弟「……」
姉「………っちっ!」
プツリ
ツーツーツーツー
姉ちゃん酢豚はパイナップル入って無くてもおいしかった。
これ書いてたら駅乗り過ごした。
家帰ってまた思いついたら書くわ。
いつもこんな感じの俺と姉ちゃんの間柄だが、仲が悪いわけじゃない。
団欒だって普通にする時もある。
今日もリビングで俺がゲームに熱中。
姉ちゃんは俺の向かいのソファーでタバコを吸いながら何をするでもなくくつろいでいた。
弟「………ゴホッ!……ケホッケホッ!!ゴホゥ!」
姉「!!……ちっ……」グシグシグシ
弟「あ、いいよ今更気使わなくて。今ただ自分の唾でむせただけだからさ」
姉「ちっ……あてつけがましい……」
ドスドスドスドス バターン!
ああいっちゃった……でもゲームが忙しくてフォローの暇がない。
ピコピコ……くそう手に汗握る。今死んだらこのソウル全部パァだ。
絶対に最低でもデーモンまではたどり着かないと。
ブーン ブーン
あ、携帯鳴ってる。でもメールだし、あとで確認しよう。
ちょwwwまたタコかよwwこいつ脅威すぎる!!
あぶねーHPが1ミリぐらいしか……回復足りるか…
10分後
ブーン ブーン
やばいやばいやばい!!!囚人邪魔!!!死ぬって!!
うおおおおおおおお
10分後
ブーン ブーン
…………………
ああ……死んだ……すべてが……オワタ…
もう心折れたしいいや…。
あ、そうだ。メール着てたな何件か。
タイトル:ごめんなさい
本文:本来、喫煙者は非喫煙者に常に配慮した行動を心がけなければならないにもかかわらず、
無遠慮な振る舞いをして弟に不快な気分にさせてしまいました。
最近弟と一緒にいる時間が少ないと感じ、少しでも同じ空間で時を過ごせればと、
そればかりに気をとられてしまいました。
もし許してくれるなら、また一緒にいさせて欲しいです。
タイトル:怒っていますか?
本文:今私は、本当に先ほどの私の振る舞いを後悔しています。
さぞ不愉快だったでしょう。本当に、本当に心の底から謝ります。
こんな姉を嫌いにならないでください。私はただ、弟と同じ空間で、一緒に過ごしたかった。
お願いです。こんなどうしようもない姉ですが、どうか許して欲しいです。
あああああ……俺、怒ってない…怒ってないのに……返事、今から間に合うのか?
最後の一通を開くのが怖い
タイトル:ごめんなさい
本文:おひるおごるからゆるして
ああああああああああああ……
こ、これはどう収拾をつけたらいいんだろう。
今からメール打ったところで、間に合うのだろうか。
でも、この状況で直接部屋まで行くのももはや怖い。あの人怖いんだもん。
と、とりあえず様子見でメール送ってみようか。
なんかこう、明るい感じでいこうか。怒ってないですよー!って、ちゃんと伝えたうえで、
あっちもこう、部屋からでやすいような感じで。
タイトル:怒ってないよ!!
本文:ゲームに夢中でメールをまったく確認してなかっただけで、
まったく怒ってないですよ。だから気にしないで!!
あ、お昼はじゃあファミレスまで一緒に行くのはどうですか??
バターン!!!
弟「ひぃっ!?」
ツカツカツカツカ グイッ!!
弟「ひああああああ!!」
姉「………紛らわしい……」
弟「あああごめんなさい!!ごめんなさい!」
姉「…着替えてくるから、それまでに外出る準備」
弟「あ……う、うん!ふぁみれす!!ふぁみれす!!!」
姉「…ちっ…………グズッ」
スタスタスタスタ バターン!
鼻まっかっかですごまれると何か逆に怖いです。
ファミレスで一緒にご飯食べた後はドライブしました。
姉欲しい分が限界に達したのでこの辺で。
また姉欲しい分が低下してきたときにでもよろしく。
釣り宣言なんていらないぜ…!
日本のどこかにこんな姉が存在すると思っているだけで心が満たされるんだぜ
ん…?SSじゃなかったのか?
俺が悪いんだ、ごめんね次はもっとSSっぽいスレタイにするよ。
なぜやめる
>>90
姉が欲しくて胸がいっぱいになって悲しくなったから。
書き込み規制とけたかちぇっく
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姉がメールだけ丁寧で戸惑う
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