兄「あんな言い方しなくたっていいだろ」
妹「あんな言い方って、女子の間では普通だもーん。死ねとか冗談でも言ったりするもん」
兄「今のは冗談じゃねーだろ」
妹「冗談だよ!でさー、2人で何話してたのー?」
兄「・・・・・・別に。なんでもない」
妹「――ふーん。ま、いいや。ここ教えて!」
兄「――わかったよ(姉、大丈夫かな。傷ついてないかな・・・)」
バタン
姉「――――た、ただいまっ」
妹「・・・・・・」
母「・・・zzZ」
父「・・・新聞はどこだっけな」
兄「あ、おかえり」
姉「!! え、あ、ありがとう!」
兄「なんでお礼を言うのさw」
姉「わ、わかりませんっ!」
妹(何よ。仲良くしちゃってさー)
兄「何借りてきたの?」
姉「これです。読みますか?」
兄「――う、いや、やっぱ俺活字無理っぽい」
姉「そうでしたかw」
妹「えー!本読むとかマジヲタいんですけどwてか見た目がもうヲタかw手遅れだったわーww」
姉「妹ちゃん・・・!」
兄「ったく、いい加減にしろ。謝れ」
妹「なんでー? だって『姉妹』なんだから、こんなことで一々凹まれたらたまんないわよ! ねーっ、『お姉ちゃん』!『お姉ちゃん』ってば!ww」
姉「・・・・・・私、部屋に戻りますね・・・・・・っ」
パタパタ
妹「これからずぅっと一緒なんだから、そんなことで泣かないでよねーーw」
兄「・・・・・・」
妹「あ、兄、珍しく怒らないね。やっと正論だって気付いて――」
兄「お前なんかに。怒る気力も失せた(姉のところにいかないと)」
パタパタ
妹(何よ何よ!なんで気付いてくれないのよ!)
父「お、兄。今日は外食するからな」
兄「親父っ。今の会話聞いてたよな!」
父「――なんのことだい?」
兄「妹が、姉に――」
父「何も聞こえなかったぞ!何も!」
兄「――そう。(時間の無駄だったか)」
ガチャガチャ
兄(鍵閉まってやがる)「姉。ごめん。妹の野郎が悪いこと言って」
姉「兄くんが謝らないで下さい・・・。妹ちゃんの言ってることは正しいんですから」
兄「そんなこと――」
母「姉ー。着替えなさい!今日は外食するのよー!めでたいんだから」
兄「あ、あの、今日なにか記念日でしたっけ?」
母「? 違うわよ!妹ちゃんがダンスのセンターを取れたお祝いなのよっ」
兄「・・・・・・」
姉「わ、私、調子悪くなっちゃった。みんなだけで行ってきて」
母「! それ本当!?わかったわぁ!」
バタバタ
兄「姉も、家族の一員なんだ。遠慮することなんかない」
姉「――ありがとうございます。ただ、気分がすぐれないだけですから」
父「兄ー!準備しろー」
兄「わかった(すげーわかりやすい嘘だ)」
妹「みてみてー!新しいワンピ着てみたんだー!似合うかなー?」
兄「似合うよ(姉、大丈夫かな)」
妹「何食べようかなー?兄は何食べたいー?」
兄「なんでもいいや(やっぱり一人にするべきじゃなかったかな)」
妹「――ねぇ、またあいつのこと考えてるの?」
兄「そう呼ぶのやめろ」
妹「何よー。いっつもそうよねー。兄はあいつばっかり見てる」
兄「あいつ呼ばわりするなっつてんだろ」
妹「ほーんとむかつく」
父「ついたぞー。車降りろー」
兄(飯、まったく上手くなかった。何がお祝いだよ)
妹「ふぁー。眠い眠い。もう私は寝るよー」
父「私ももう寝るよ」
母「おやすみー」
兄「おやすみ(姉、腹減ってないかな)」
トントン
兄(寝たのかな?)
姉「・・・はい」
兄「ごめん。起こした?」
姉「いえ。寝てないので」
兄「そっか。部屋入ってもいいかな?」
姉「構いませんよ」
ガチャ
兄「腹減ってないかなーって思って、適当に菓子パン買ってきた。食う?」
姉「は、はいっ!」
兄「本読んでたの?」
姉「はい」モグモグ
兄「なんかさ、俺におすすめの本ないかな?」
姉「! ご要望があればお探ししますよ!」
兄「あー・・・じゃあ読みやすいの!」
姉「じゃあ、推理ものなんてどうでしょう!あ、読みやすいってことは薄めのがいいですよね!えーと・・・」
兄(生き生きしてるなー)
妹(兄、またあいつのとこに行ってるに決まってる。むかつくむかつく。あんなやつのどこがいいのよ)
翌朝
妹「兄ー!おはよーっ!」
兄「おはよ。あ、あれ、姉は?」
妹「あいつならもう行っちゃったよ!今日は早いんだってさ」
父「妹。あいつって呼んじゃいけないよ」
母「そうよーw姉にも名前あるんだから」
妹「はぁーいっ!と、ゆーことで、一緒に途中まで行こー!」
兄「どーゆー訳だよっ!俺は先に行く」
妹「・・・・・・つまんないの」
学校にて
バタバタ ダダダッ
男友「うるせー!余裕で登校できてっぞ」
兄「お前のほうがうるせぇよ。用事あんだよ」
男友「なになにー?着いてくーw」
兄「きもちわりぃ!くんな!」
1年B組前
男友「まさか!告白ですかい!やるうーw」
兄「ばか!違うっつーの(姉は、姉はどこだ?)」
兄「・・・・・・」
男友「――あー、お前の好きな人、一人ぼっち、みたいだな」
兄「・・・・・・」スタスタ
男友「悪い!気に障ったなら謝るよ!ごめんって」
兄「気にしてねーよ」(姉、学校に友達いねぇのかよ。まじかよ。――嘘だろ)
>>48 申し訳ない。それを明確にしておくべきだった。
それで合ってる。
ちなみに
兄 高校2年
姉 高校1年
妹 中学3年
放課後
男友「帰ろーぜ!」
兄「悪い。今日は一緒に帰る奴いるんだ」
男友「それってさ、今朝の子? 彼女には、向かないと思うんだけど――」
兄「だから、そういうんじゃないから」
男友「―――ごめん」
兄「・・・・・・」バタバタ
―――
兄「姉っ」
姉「兄くん・・・?」
兄「い、一緒に帰ろう」
姉「え・・・、はい・・・」
姉「あ、あの・・・・・・」
兄「急に誘ってごめん」
姉「い、いえっ!全然大丈夫ですから」
兄「・・・・・・」
姉「・・・・・・」
兄「聞きたいことがあるんだ」
姉「はい・・・」
兄「あのさ、本当に大丈夫なのか?」
姉「―――わ、私、」
兄「嘘はつかないで欲しい」
姉「―――ごめんなさい。嘘、つこうとしました」
姉「居場所が、学校には、無いんです。というよりも、作るのが下手なんです。」
兄「――うん」
姉「話し掛けられても、どうしていいのかわからないんです。俯いて、敬語になっちゃって。おまけにこの容姿ですから、よくからかわれちゃったりするんです。でも、仕方ないんです。私、あいさつもろくに出来ませんから」
兄「――朝、早く学校に行くよね?」
姉「あ、それは、誰もいないときにくれば、誰ともあいさつしなくていいからなんです。先に来ていれば、あいさつされるの待つだけですから。誰もしてくれないですけどね」
兄「・・・・・・」
姉「ご、ごめんなさい!しゃべりすぎました!」
兄「そんなことないよ。姉は、辛くないの?」
姉「慣れましたから」
兄「そう・・・あ、でも俺とはこうやって会話出来るじゃん」
姉「――なんででしょうね。わからないんです。でも、兄くんとしゃべると、なんだか心地いい、気がするんです。ぽかぽかです」
兄「ぽかぽかねw」
姉「はい!ぽかぽかですっ」
兄「ただいまー」
姉「――た、ただいま」ボソリ
妹「おっかえりなさ――なんで一緒なのよ」
兄「今日は一緒に帰ってきたんだ」
妹「あっそ」
兄(やっぱまずかったかな・・・)
母「ご飯よー!今日はカレー!」
姉「わ、私、手伝うよ」
兄(おっ)
妹「・・・・・・」
姉「妹ちゃん、お皿運ぶの手伝うよ」
妹「・・・・・・」スタスタ
兄「おい、」
母「姉は部屋に戻ってていいわよ!ご飯出来たら呼ぶわ!手伝いは後で洗い物手伝ってちょうだい!」
姉「――はい」
兄「妹!なんで姉をシカトすんだよ」
妹「いいじゃない別に!手借りなくたっていいの!」
兄「そんなんじゃ姉が可哀相・・・・・・ぁ・・・・・・」
姉「・・・・・・・・・っ」バタバタ
兄(――やっちまった)
兄「ご、ごめん!そんなんじゃ――」
姉「ただ、私に同情していただけなんですね。そうですよね。ごめんなさい。自惚れてました」
兄「そういう、そういうんじゃないんだ。そんな気持ちで姉と接してない」
妹「それは嘘だよー。『お姉ちゃん』」
兄「お前、」
妹「赤の他人のあなたに、兄が好意で仲良くしてくれてるとでも思ってたの?そんなわけないじゃない。兄は人一倍正義感が強くてね、誰にも優しいの!私のたった一人のお兄ちゃんなの!」
母「妹ちゃーん!姉呼んでくれたかしら?」
妹「はぁーい! とゆーわけで、2人とも、ご飯だよーw」
兄「・・・・・・」
姉「・・・・・・」
夕食
妹「でさーw それでねー」
父「あはははっww」
母「ほんとにもうっ!妹ちゃんは面白い話が上手ねっ!」
姉「・・・・・・」モグモグ
兄(別におもしろくねーよ。酒飲みすぎだろ。それより、姉にちゃんと謝らないと)
姉「・・・ごちそうさま」
父「おや?全然食べてないじゃないか」
姉「ごめんなさい。お腹いっぱいになってしまったので」
母「あ、みんなが食べ終わったら、お皿洗ってちょーだいねー!」
姉「うん。その時は呼んで」
スタスタ
兄「あ、」
妹「そーいえば兄ーwお父さんとお母さんに聞きたいことあるんだよねーw」
兄(今度はこいつ、何始めやがった・・・)
妹「あいつ誰の子ー?」
兄「バカ!」
父「・・・・・・」
母「・・・・・・よくわっかんなぁい」
兄「!!」
母「私の元旦那の連れ子なのー。ある朝気付いたら、この子だけ残ってたのよー。信じらんないわよね。ドラマみたいw」
兄(酔っ払ってるから、か・・・?よく喋りやがる)
父「お母さんはな、頑張って育てたんだ。えらいだろう。見ず知らずの子を」
母「えらくないわよー。お金が無くなった時にあの子使おうと思ってただけだしー。ま、見た目ダメダメだし、ただのお荷物になっちゃっただけだけどー」
ガタンッ
妹「――兄?」
兄「――ごちそうさま」
ガタンッ バタバタッ
妹(衝撃の真実だわーw)
兄(つまり、この家の中に、姉と血の繋がる人間はいない・・・。
それを姉自身は知っているのだろうか。
具体的なことは母親は話さなかった。何歳から育て始めたのか、とか。
もし、姉は母親を血の繋がる唯一の家族だと信じていたら・・・
救われない。
彼女の味方は自分しかいないんだ。同情なんかじゃないと、どうやって伝えればいいんだ。
そもそもなんで俺は、姉にあんなに親切にしてるんだ。わからない)
夜
ガシャガシャ
兄(今、洗い物してるのか?)
姉「あ、兄くん・・・」
兄「おぅ。偉いね」
姉「いえ。あ、お母さんもお父さんも寝ましたよ。妹ちゃんは、買い物みたいです」
ガシャガシャ
兄(相変わらず夜遊びか)「あのさ、さっきは本当にごめん」
姉「気にしないで下さい」ガシャガシャガシャ
兄「姉にちゃんと言っておきたいんだ。君は家族だから」
姉「え・・・・・・」
兄「家族だから。姉のことが心配だから。その、気になるんだ」
姉「わ、私は、家族なんでしょうかっ――」
兄「そうだよ。一緒に暮らしてれば家族だよ。だから俺が心配するのも当たり前なんだ」
姉「――家族って、そういうものなんですか?」
兄「そう。心配しあって、支え合うんだ」
姉「じゃあ、私、兄くんにひどいこと・・・。優しさを踏みにじって・・・グスッ」
兄「い、いや、そんな!泣くなよっ!」
姉「な、なんだか嬉しくて、優しくされてたのが嬉しかったです・・・グズッ」
兄「ああ、そっか!それはよかった!」(我ながら目茶苦茶くさい言葉を口にしたなぁ)
姉「ふ、ふえぇ」
兄「な、泣かないでくれよ~」
妹(ああ、むかつく。そろそろ超むかつく)
深夜
妹(何よ。兄ったら、あいつばっかり構っちゃって。あいつもよ。兄を誘ってるんだわ。あんなぶりぶりしちゃって
ああ、むかつく)
ドンドンドンッ
姉「あ、はい。兄く――」
妹「残念ー。あたしでしたー」
姉「え、妹ちゃん・・・」
妹「兄に色目使わないで。兄はあたしのだから」
姉「わ、私そんな――」
妹「図々しいのよ!ひょっこり現れて、あたしの兄を連れていかないでよ!あたしのほうが、何年も兄と、生まれた時から一緒なのに、あんたが来た途端、兄はあたしと学校に向かわなくなった。ちゃんと会話もしてくれない!全部全部、あんたのせいよ!」
姉「・・・ごめんなさい・・・・・・っ」
妹「謝っても無駄よ!これから兄と喋らないで!あたしの兄を取らないで!」
バタンッ
姉(兄くんと、せっかく仲直り出来たのにな・・・・・・)グスンッ
トントンッ
兄「姉ー。起きてるか?」
姉「――うん。起きてるよっ」
兄「明日学校に一緒に行かないか?」
姉「え―――あ、朝早いし」
兄「俺も頑張って起きるからさw」
姉「い、妹ちゃんと、行ってあげて」
兄「?」
姉「最近、妹ちゃん、寂しがってるような気がするから、だから、お願い」
兄「いや、でも――」
姉「妹ちゃんも兄くんの大事な家族、でしょ?」
兄「――わかったよ――ん、姉、泣いてたのか?」
姉「え、えへへっ。さっきの感動が振り返してきただけです!」
兄「なんだw じゃ、おやすみ」
姉「おやすみなさい」
姉(兄くんと学校、行きたかったな)
昼休み 学校
兄「おかしい・・・」
男友「ほんとだよー。お菓子の値段上がりすぎだよねー」
兄「違う!」
男友「えーじゃあ、なに考えてんの?」
兄「あ、いや、それは」
男友「姉ちゃんのことかいー?」
兄「そーなんだけど――っていつの間に!?」
男友「僕の情報収集力を舐めないで頂きたい。名字が一緒でピンときたよ。兄の父さんは再婚してたもんな」
兄「さすが。隠し通せるとは思わなかったけど、案外早かったな」
男友「どうも。もちろん口外しないから安心しろ」
兄「お前の口のかたさは昔から知ってるよ」
男友「で、何があった?愚痴なら聞いてやる」
兄「実は―――」
男友「ふーん。なるほどねー」
兄「あと、姉の様子が変なんだ。昨日も泣いてたみたいだし、今日の昼休み、教室覗いてもいないんだ」
男友「泣いてたのは思い出し泣きだろ?」
兄「違う。気がする」
男友「ふーん。あと、一つ確認したいんだけど」
兄「なんだ?」
男友「お前、姉ちゃんに惚れてるんだな」
兄「な、なななにをぅ、いいだすんだよ!」
男友「(・∀・)ニヤニヤ」
兄「ニヤニヤすんな!」
兄(ったく、あんなのに相談するんじゃなかった。惚れてるってそんな・・・)
『ぽかぽかですっ』
兄(ぽかぽか・・・?いや、今なんでこのタイミングでこの言葉が?)
1年B組前
兄(あれ、姉いねぇ)
女子「あの、誰か呼びますか?」
兄「いや、姉は帰ったのか?」
女子「ああ、はい。すっごいスピードで」
兄(やっぱり、何か変だ)
兄「ありがとう」
妹「兄ー!一緒に帰ろー!」
兄「げっ」
妹「いやなのー?あたし怒るよー」
兄(妹も、大事な家族か・・・)
兄「別に嫌じゃないから、腕を絡めるなっ」
妹「うわーい!付き合ってるみたーい!」
兄「・・・はぁ」
妹「兄ー!いいこと教えてあげるー。あのね、あいつやっぱりお母さんとは血が繋がってるって思ってるんだってー」
兄「!!」
妹「お母さんから聞いたー。2歳から育ててるし、多分気付いてないって!」
兄「お前、それを姉に」
妹「まだ言ってないっ!兄次第なのー!」
妹「兄がね、あたしとずぅと一緒にいてくれるなら、しゃべんない!だけど、ちょっとでもあいつと仲良くしたらしゃべっちゃう!」
兄「――いい加減にしろ!」
妹「そんな口聞いていいのかなー?あたしはすぐに、あいつの一つだけ信じていることを、壊せちゃうんだからっ!」
兄「・・・・・・(そんなことしたら、姉は、どうなる?)」
妹「兄と、ずっと、一緒なのー!」
兄「・・・・・・」
ご飯行ってきます
兄(それから、俺と姉の会話は無くなった。姉も何か妹に脅されているのかもしれない。けれど、聞き出せない。彼女の信じているものを壊すわけにはいかなかった)
一週間後
昼休み 学校
兄「あ゛あ・・・」
男友「愚痴なら聞いてやるが、のろけ話は聞かないぞー」
兄「のろけることなんてねぇーよ」
男友「あれま。姉ちゃんとヨロシクしちゃったのかと思ってた」
兄「・・・死ね」
男友「冗談だっつーの。なにがあったわけ?」
兄「姉と話せないんだ」
男友「いや、意味わかんないから。はい、詳しく説明しなさい」
男友「ふむふむ。じゃあ、話は簡単だ」
兄「?」
男友「つまりだね、妹ちゃんは兄のことが好きなんだ!ぞっこんLOVEなんだ!」
兄「そんな訳ないだろ。兄妹だ」
男友「話を聞く限りそうとしか考えられねぇだろ。んで、お前は妹ちゃんと付き合う。妹ちゃんは兄が自分のものになって大喜び!多少お前が姉ちゃんとしゃべったってなんら問題は無くなる。ほんでもって、妹ちゃんは真実をしゃべらなくなるだろう。多分!」
兄「でも――」
男友「そう!障害はお前が姉ちゃんを好きなことだっ」
兄「だから、違う、」
男友「(・∀・)ニヤリ」
兄「その顔やめろー!」
男友「ま、ようはどっちを選ぶかだ。妹ちゃんを選べば姉ちゃんの真実は閉ざされる。多分。姉ちゃんを選べばお前は幸せ、ただ姉ちゃんは真実を知り、悲しみのどん底へダイブ!」
兄「・・・・・・」
男友「他にも策はあるはずだ。よく考えろよ」
兄(よく考えろって言われてもな・・・・・・。
どっちが姉にとって幸せか。一目瞭然、だよな)
兄「ただいま」(姉の靴が無いな)
妹「――それがいいと思う」
母「やっぱり姉は―――に連れて」
妹「なるべく――ところに」
母「そうねっ」
兄「何を話してるんだ」
妹「なんでも無いよー!」
母「今日のご飯についてよ」
兄「――ちっ(話してらんねーよ。でも姉について、一体なんなんだ?)」
夜
兄(姉、遅いな)
妹「兄ー!遊ぼうよ!」
兄「――なにして?」
妹「――ねぇ、あいつといる時みたいに笑えよ」
兄「はぁ?」
妹「あいつと!いるとき!みたいに!笑え!」
兄「嫌だ」
妹「な、なんでよ!ばらすよ!ばらしちゃうよ!」
兄(決めるのは、俺だ)
ピピピピ
兄(携帯が鳴ってる。男友からだ)「はい」
男友「なんか、ぶた公園に姉ちゃんがいるみたいなんだけど」
兄「!」
みなさん。お付き合いありがとうございます。
これからクライマックスへ向けて書いていきます。
もう少しです!(多分)
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