猫「2人には話つけといた。行くぞ」
女「やっ…待って!」
女「一回お家帰って着替えてくる!!!」
猫「勘弁してくれよー面倒臭ぇ」
女「…」
猫「や……その…」
猫「そのカッコのままの方が…すごくよくお似合いですので…」
女「ほっ…本当!?引かないかな?オバケちゃんひかないかな!?」
猫「う…うん…」
猫「(誰コイツ…)」
女「あっ!いけない…!私ったら!!」
猫「今度は何だよ」
女「手土産を何にも準備していないわ!!!」
猫「へ」
女「ちょっ買ってくるから10分繋いどけハゲコラァァアア!!!」ダッ
猫「待って!いいよ!手土産いい!!」ガシッ
女「離せぇえ!何ハゲ散らかしてんだお前!離せぇえ!!」
猫「お前がやったよ!お前の仕業だよ!!行かないで!」
猫「今頃2人ともビックリして放心状態だから早く行ってあげて!!」ゼェゼェ
女「!?」
……
…
‥
男「幽霊さん」
幽霊「なあに」
男「僕達に今必要なものは何だと思う?」
幽霊「酒」
男「おぉ…そっちか」
男「飲みたい気持ちもわかるけど」
男「…まず深呼吸しよっか」
幽霊「吸って吐きましょうか」
男「」スーハー
幽霊「」スーハー
幽霊「うあああああああああああああ猫がしゃべりよったあああああああああ」
男「ああ…僕あとどれくらい精神科まわるんだろう…ウフフ…」
幽霊「流暢にしゃべりよったぁあああああああああああああああああああああ」
男「ていうか幽霊なのにこういうのはビックリするんだ…フヒヒ…」
幽霊「たたりじゃぁぁああああああああああああああああああああああああああ」
男「はぁ…」
男「ふぅ」
幽霊「ふぅ」
男「たくさん声出したら落ち着きました?」
幽霊「うんもう普通」
男「僕も。幽霊と暮らしてたんですから…このくらい全然余裕です」
幽霊「悪ぃな相棒」
男「かまわんよ」
幽霊「それはそうと猫太郎が言っていたことが本当なら…」
男「うん…なんか大変みたいですね、エリー」
幽霊「猫太郎」
男「…大変みたいですね、猫太郎」
男「猫太郎の話によると」
幽霊「なんか死神だーとか言ってたね」
男「うん言ってた…本当かな?」
幽霊「でも喋ったよ猫太郎!猫なのに」
男「うーん…猫かなアレ…」
幽霊「それに猫太郎、いつもベランダから家に入ってこようとしてたよ」
男「よく考えたらこの部屋303だからそれもおかしいな…」
幽霊「あともう一つ…」
男「幽霊ちゃんが普通の幽霊とは違うって言ってた」
幽霊「ハッ!全く馬鹿げておる!」
男「僕もそう思う。見たところ君はごく一般の幽霊です」
幽霊「いえいえそんな!私なんてまだまだですぅ」
男「でもそれに生前を思い出すヒントが隠されてるとしたら…」
幽霊「…」
男「…」
幽霊「わかんね」
男「ぼーくも」
幽霊「猫太郎、誰か連れてくるって言ってたね」
男「うん。誰でしょうね?」
幽霊「鬼の手持ってる人」
男「シャーマン」
幽霊「死神化できる人」
男「霊ガン打つ人」
幽霊「ぬらりひょんの孫」
男「現役女子高生のイタコ」
幽霊「ゴーストスイーパー三神レイコ」
男「たけしのばあちゃん」
幽霊「ええ~もうわかんないよー」
男「ブブーじゃぁ僕の勝ちー」
幽霊「あーぁ」
コンコンコン
男「!来た」
幽霊「なんの音ー?」
男「今そういうのいいですから」
「風の音ー」
幽霊「あーよかった!」
男「!!」
男「(え…この声…!?でも…まさか…えっなんで!?)」オロオロ
猫「おい!連れてきた!ドア開けてやって!」ピョン
幽霊「あっ猫太郎はベランダから入ってきた!飛んだの?おかえりござるー」
猫「飛んだの!ただいまござるー!」
男「…!…!…!…!」ダラダラダラ
幽霊「?どうしたのすごい汗…早く開けなよ」
さるさんでしたー♪
ガチャ
女「あ、ども」
男「あふん」バタッ
幽霊「あらら」
女「あらら」
猫「あらら」
男「」ピクピク
女「倒れちゃった」
幽霊「無理もないよ、ずっと片思いしてた憧れの人が急に訪ねてきたんだから」
女「へっ」
猫「けっ」プイ
女「もしかして…おいハゲ」
猫「そうだよ。コイツがお前のストーカーなの!」
幽霊「…なの」
女「Oh」
女「えっ?えっ!?」
女「お前ちゃんともっかい最初から説明しろ…してちょうだい」
幽霊「うん。ぜひそうしてちょうだい」
猫「(この女急にブリっこしやがって…)簡単な話だよ」
猫「この男はずっとお前のこと付け回してたの!写真撮りまくったり!もちろん許可なしの盗撮で」
女「この野郎!!アタシの微妙顔ショットだけは出せ…出してくださいコラァァアア!!!」ゴキュッ
男「ウゥ-ッ…」
猫「やめて殺すのは勘弁してあげて!…アレ!この発言おかしくない!?アタイの設定死神だったよね!?」
女「じゃ私のものがいろいろ無くなってたのもそいつの仕業!?」
猫「ねえ!アタイ死神だったよねぇ!?設定が曖昧!自分がわからない!!」
幽霊「それはちがう」
女「!」
猫「!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
女「おっ…オバケちゃん」
幽霊「確かに写真は無断で撮ったけど…その他にひどいことなんてやってないの!ほんとです!」
女「…」
幽霊「この人は写真を撮るのが好きだっただけなんです!特にあなたは被写体としても女の子としても魅力的で…」
女「///」ポッ
猫「YOUは!SHOCK!!我輩は猫である。まだ死神ではない」
男「―」
幽霊「あなたがあんまり魅力的だったものだから…たまに自分の教科書とあなたの教科書をこっそり取り替えてニタニタしたり、」
幽霊「すれ違いざまあなたの髪の香りを嗅ごうとしてニタニタしたり、」
幽霊「あなたの家を突き止めて、夜あなたの部屋の電気が消えるのを見届けた後ニタニタしながら帰ったり、」
幽霊「あなたがコンビニに入って雑誌を立ち読みしてる時は、お店の外のガラス1枚向こう側からあなたの顔を眺めてニタニタしたり」
幽霊「他にも家であなたの写真を眺めてニタニタしたりペロペロしたりクチュクチュしたりニギニギしたり…
ニギニギしたと思ったらズチュズチュしたりそれを持ちかえたり押しあてたりあてがったり挟んだり…
そりゃもうすごいことしてるんです!!!」
女「…///」
女「もっもう…大丈夫…十分わかりました…」」
幽霊「あなたはまだ全然わかってない!!こんなもんじゃないんです!!
もっとすごい時はそれをおもむろに―ムガッ」
女「あぁっもうやめてお腹いっぱいだから…もうなにも詰め込めないから」ギュム
幽霊「~~~」もごもご
幽霊「―プハアッ」
女「あぁっ!大丈夫?オバケちゃん」
幽霊「うん大丈夫です…フゥ」
女「オバケちゃんの気持ちはよくわかったよ」
女「あの男の子のことがとっても大事なんだね」
幽霊「…そんなんじゃないやい…//」
女「(うあ可愛い)」
女「あのね、アタシもオバケちゃんに謝らなきゃいけないことが…」
幽霊「?」
女「アタシ…アタシは…」
幽霊「怒らないです大丈夫。言ってください」
女「アタシは…オバケちゃんをストーカーしてました」
幽霊「ひえっ」
女「最初はそんなつもりはなかったの!」
幽霊「(えっでも女の人なのに…?)」
女「ただオバケちゃんをカメラに収めたいという一心で…」
幽霊「(女の人同士でもそういうこと…あるんだ)」
女「そうやって通いつめているうちにだんだんこう…後ろを付け回したくなってしまって…」
幽霊「…///」
女「なんか弁解すればするほど自分の変態ぶりを自覚させられる…泣きたい…」
幽霊「…へ…変態でもいいと思いますっ!!人それぞれですから…////」
女「うあああああああああ何この子いい子だよおおお可愛いよおおありがてぇよおおおお」ジョボジョボ
女「ウゥ…ありがと…あんた…あんた魂がべっぴんさんや…」グスッ
幽霊「よしよし」ナデナデ
女「…ハァ、それじゃあ空気になった1人と1匹を元に戻しましょうか」
幽霊「そうしましょうか」
男「―」
幽霊「…お前の日記を拡大コピーして大学の掲示板に張りつける」ボソッ
男「」
幽霊「全ページ」
男「」ガバッ
幽霊「大体これでイケます」
女「すげえ」
男「うんすげえ」
女「あんた」
男「ひぃ!すみません!」
女「怒ってないから後でアタシの盗撮写真集見せなさい」
男「へ」
女「そんで気にくわないのは没収と撮り直し!いいわね?」
男「!はい!!僕は誰よりもあなたをきれいに撮る自信があります!!!」
女「よし気にいった!」
幽霊「……」
幽霊「あの~…猫太郎が変になってますよ~…」
幽霊「(…チェッ)」
猫「ブツブツブツ…」
女「うわっ怖いそしてキモい」
猫「ブツブツブツブツブツブツブラマヨノブツブツブツオモシロイブツブツブツ…」
幽霊「猫太郎心に傷を負ってる」
女「大丈夫治す!見てて」
女「猫ちゃん!散髪の時間だよ!頭部こっちもってこいコラ」ボソッ
猫「」パチッ
猫「さっきも2人には言ったけど」
女「あ?アタシ聞いてないんですけど」
猫「今から言う。巻き糞ヘアーは黙ってろ」
女「ちぇめブッ殺…」
幽霊「ダメダメ!喧嘩だめ!猫太郎は汚い言葉使い禁止!」
男「幽霊さんおとなだなー」
猫「続き。幽霊ちゃんね、あんた普通の幽霊じゃないよ」
幽霊「うっそーん」
猫「本当。おい坊主」
男「丸刈りじゃないけど僕?」
猫「そうだよお前。お前霊感あるみたいだけど」
男「おぉよくわかりましたね。うんあるみたいですよ、なんかよく見ちゃう」
猫「今までそういう連中と話たりコンタクトとったことは?」
男「……ないです」
猫「じゃぁそういう連中に触ったことは?」
男「ないです。もちろん」
男「…あ」
猫「気付いた?」
猫「幽霊ちゃん普通に触れるよね」ピト
幽霊「ひゃぁあ肉球気もちいっ//」
女「(おぉ…)」ドキドキ
猫「あとは…」
猫「普通の幽霊は写真とかビデオとかそういう類のものにおぞましーく恐ろしーく写るけど」
男「けど?」
猫「幽霊ちゃんは普通の人より少し透けた…くらいで写るはず」
男「あっカメラありますよ!撮って確かめてみますか?」
幽霊「えっちょっと待って!前髪変じゃない?ねえ?」
女「その必要はありません」
男「ん?」
幽霊「前髪…!」
女「アタシずっとオバケちゃん撮ってたので!」
幽霊「Oh」
女「あんまりハッキリ写ってるもんだから正直イライラした☆」キラッ☆
幽霊「う…なんかごめんなさい」
猫「キラッ☆じゃねえんだよ次行くぞ」
男「どぞ」
猫「それで…なんでアタイここに来たと思う?」
女「オス漁り」
幽霊「虚魂狩り」
男「落としたノートを探しに」
猫「全員顔伏せて~今ちょっとふざけた奴は手挙げろ」
サッ サッ サッ
猫「うん全員だね!わかってたよわかってた」
猫「…まぁ何しに来たかはわからんでもしょうがない」
男「で何しに来たんですか?」
猫「道案内」
女「ナイス!チョボラ!一人でやってろ」
幽霊「私を案内しに来たの?」
猫「お嬢ちゃんみたいな、成仏できない幽霊を案内する仕事をしてるの」
猫「フラフラしてる間、そうとう淋しかったでしょ」
幽霊「…うん」
女「かわいっ!よしよし」ナデナデ
猫「この手の霊魂は見えない人がほとんどなんだ。しかしどういう訳か…」
猫「お嬢ちゃんの場合は2人も」
幽霊「らっきー」
これから16時半まで保守を頼みたい
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