ラヴィプ- LOVE VIP-

妹「だ、だって…見てみたいし…お兄ちゃんのメイド姿…」

兄「俺は絶対に見られたくない！だから来るな！」

妹「なら何であんな所でバイトしてるのよ」

兄「ど、どうだっていいだろ！それより！絶対来るなよ！」

妹「…お兄ちゃん、私には自分の事、何にも教えてくれないよね」

兄「そ、そんな事ないだろ！？」

妹「バイトも教えてくれないし、理由も教えてくれない。それでよくそんな事が言えるわね」

兄「で、でもこれは…」

妹「兄妹がお互いの事を知ろうとする事ってそんなにいけないの？」

兄「でもお前にだって知られたくない事はあるだろ？兄妹ならなおさら知られたくない事が…」

妹「だから！なんで私に知られたくない事をしてるのよ！」

兄「そ、それは言えない…！言えないんだ！！」

妹「ふぅん…どうしても教えてくれないの？」

兄「…ああ、すまないがどうしても言えないんだ…」

妹「へえ…ところで、この事は幼馴染さんは知っているの？」

兄「知ってるわけ無いだろ…」

妹「うふふ…そうなの…」

兄「ああ、こんな事誰にも知られるわけには…まさか…！！」

妹「うふふ…そうなんだ…」

兄「や、やめろ…やめてくれ！！」

妹「あら？まだ私は何も言ってないけど…？」

兄「か、考えてる事ぐらいはわかる…」

妹「あらそう…まあ、お兄ちゃんの心がけ次第って言うの？」

兄「…」

兄「り、理由は言えない…これだけは…言えないんだ！」

妹「頑なねえ…ますます気になるわ…」

兄「た、頼む！ほ、他の事なら…」

妹「ふぅん…ま、そこまで嫌って言うなら仕方無いわね…」

兄「ふう…」

妹「どうせお店に行くって言っても嫌だって言うんでしょ？」

兄「…うん」

妹「じゃあさ、私の服貸してあげるから、ちょっと女装してみてよ」

兄「！！」

兄「な、何でさ！何で俺が！！」

妹「前から思ってたのよね…お兄ちゃんって、男の癖に美人じゃない？」

兄「そ、そんな事無いよ！」

妹「気に入らないわ…女の私よりかわいいお兄ちゃんなんて生意気じゃない！」

兄「うう…か、勘弁してよ…」

妹「何よ！バイト先で散々女装してるくせに！今更恥ずかしがったりして…」

兄「ほ、他の事にしてよ…」

妹「幼馴染さんのアドレスはっと…」

兄「わー！！わー！！わかった！！」

妹「ん？」

兄「わかったよ！わかったから！！」

妹「…何が分かったの？」

兄「だ、だから…その…」

妹「ほら、言いなさいよ。今からお兄ちゃんは何をするの？」

兄「だから…女装すればいいんだろ？」

妹「お兄ちゃん、立場が分かってないようね…」

兄「ど、どういう意味だよ！」

妹「女装を見るのも面白いけど、幼馴染さんに教える方がもっと面白いかも…」

兄「う…！」

妹「これでどういう立場かわかったかしら？」

兄「…」

妹「まあ、分からないなら分からないでいいわ…むしろその方が…」

兄「ど、どうすれば…どう言えばいいんだよ！」

妹「あきれた…わからないの？お兄ちゃんはお願いする立場って事！」

兄「う…い、妹様…」

妹「なぁに？」

兄「じょ、女装させてください…」

妹（ああ…！たまらない！ゾクゾクする…！！）

この日から、俺は毎日女装をさせられるようになり
気づいたら俺は妹のメイドにされていた
妹の誕生日プレゼントの為に始めたバイトのせいでこんな目に遭うなんて…
トホホ！

おわり