(*ぅω‐*)「んー……」
(*ぅω‐*)
(;*‘ω‘ *)「あぁぁまた寝過ごしちゃったっぽ! 時間!」
ちんぽっぽが目を覚ましたのはまたしても炬燵の中だった。
窓から差す日の光をこれ程に憎らしいと思った事があるだろうか、とちんぽっぽは心の中で悪態をついた。
( <●><●>)「あ、起きましたか」
(;*‘ω‘ *)「ご、ごめんなさいっぽ……」
( <●><●>)「いえいえ、気にしなくても良いのですよ」
(*‘ω‘ *)「でもそれじゃあ悪いですっぽ……」
( <●><●>)「それに部屋の掃除をして下さって、とても助かってます」
(*‘ω‘ *)+「ほ、本当ですかっぽ!?」
( <●><●>)「なんかいろいろなくなりましたけど…………」
ワカッテマスがそう小さく呟いたが、今のちんぽっぽにそれは届かない。
(*‘ω‘ *)「ほ、他に何か出来る事ってありますかっぽ?」
( <●><●>)「他に、と言われましても」
(*‘ω‘ *)「例えば料理とか、洗濯とか……あと掃除機使ったり……」
実際にやってみた。
(*‘ω‘ *)「料理は火が、洗濯と掃除は音が怖くて無理でしたっぽ」
( <●><●>)「マジですか」
(;*‘ω‘ *)「一応猫なんですっぽ……」
猫、と言われてワカッテマスはふと気付く。
今まで馴染み過ぎていたせいか、あまり意識していなかったのだ。
ちんぽっぽはドジっ子な神様のせいで中途半端な人間になってしまった訳で。
( <●><●>)「……これ本物ですか?」
(*‘ω‘ *)「くすぐったいですっぽ……」
(;<●><●>)(なんというもふもふ、これは間違いなく本物……)
突然始まった同居人との生活はとても変わっているなあとワカッテマスはしみじみ思うのであった。
( <●><●>)「何故こんな事に……」
(*‘ω‘ *)「え゙……っとそれはですねっぽ……」
(;<●><●>)「…………」
(;*‘ω‘ *)「実は私、に、二次元からやって来たんだっぽ……」
嘘が下手なのは今更な事だ。
(;<●><●>)「とりあえず深くは聞かない事にします」
(;*‘ω‘ *)「た、助かりますっぽ……」
(*‘ω‘ *)「あ、今日は暇なんですかっぽ?」
( <●><●>)「ええまあ、日曜日なので」
(*‘ω‘ *)「じゃあ……何か予定とかありますかっぽ?」
( <●><●>)「特に……無いですね」
(*‘ω‘ *)「な、なら公園行きましょうっぽ、公園!」
( <●><●>)「公園、ですか? 良いですけど……」
(*‘ω‘ *)(よし)
* * *
(*‘ω‘ *)「うーんちょっと寒いっぽ」
( <●><●>)「風が強いですからね」
からからと落ち葉が風に乗って舞い上がる。
ちんぽっぽが辺りを見回しても昨日出会った猫達はいなかった。
少し残念である。
(*‘ω‘ *)(確かここらへんっぽ)
ちんぽっぽは何処からともなく段ボールを座っているベンチの近くに置いた。
そしてその中で体育座り。
( <●><●>)「…………あの」
(*‘ω‘ *)「はい?」
( <●><●>)「つかぬ事をお聞きしますが……それは一体?」
(*‘ω‘ *)「……見て分かりませんかっぽ?」
(;<●><●>)「分かる方が凄いと思いますが……」
ちんぽっぽの考えている事はこうだ。
あの日と同じ様に姿形は違えど、段ボールの中にいれば、ワカッテマスも何かしら思い出してくれるだろう、という馬鹿馬鹿しい作戦である。
(*‘ω‘ *)(…………)
( <●><●>)「……もしかして」
(*‘ω‘ *)+「はい?」
( <●><●>)「段ボールの中が好きだとか、そういう……」
(*‘ω‘ *)
作戦は大失敗に終わった。
(*‘ω‘ *)「…………」
( <●><●>)「…………あの、ちんぽっぽさん?」
(*‘ω‘ *)「?」
(;<●><●>)「怒ってますか?」
(*‘ω‘ *)「そんな訳無いですっぽ」
(;<●><●>)「なら、何で無言でこっちを……」
(*‘ω‘ *)「…………」
ちんぽっぽは先程と同じ姿勢のまま、横でベンチに座るワカッテマスをじっと見つめていた。
無言で、無表情に。
怒っているのかと誤解されても無理は無いだろうに。
(*‘ω‘ *)「……怒ってませんっぽ」
(;<●><●>)「…………」
(*‘ω‘ *)「怒ってなんかいませんっぽ」
(;<●><●>)「な、何故二回も……」
(;*‘ω‘ *)「だ、大事な事だから二回言いましたっぽ」
と、その時。
( <●><●>)「あ、あれは……」
(*‘ω‘ *)「?」
( <●><●>)「誰か居ますね」
(*‘ω‘ *)「え? あ、本当だっぽ……」
( <●><●>)「こちらからではよく見えませんね……ちょっと行ってみましょうか」
(*‘ω‘ *)「そうしますっぽ」
公園にいた人
>>208
クー
川 ゚ -゚)「……ん?」
( <●><●>)「あ、クーさんでしたか」
川 ゚ -゚)「なんだ、ワカッテマスじゃないか」
( <●><●>)「どうも、珍しいですね、こんな所に……」
そこにいたのは素直クールことクーだった。
ワカッテマスとは知り合いで、何でも素直に言う事で多少変わった人として周りから認識されていた。
川 ゚ -゚)「ところでそちらの女の子は誰かな?」
あああああ今のなし!なし!
わかんないんですでどうか
>>209 ( ゚д゚ )
ごめんなさいごめんなさいマジごめんなさい…………
クーはワカッテマスを、正確にはワカッテマスの後ろを指差した。
ワカッテマスが振り返ると、そこにはワカッテマスにしがみついて警戒心丸出しでクーを睨むちんぽっぽが。
( <●><●>)「大丈夫ですよ、クーさんは悪い人じゃありません」
_,
(#*‘ω‘ *)
(#*‘ω‘ *)
(*‘ω‘ *)「……」
川 ゚ -゚)「難しい子だな」
ちんぽっぽはいつもよりフードを深く被ると、ワカッテマスの後ろからもっと顔を出した。
川 ゚ -゚)「私はクーだ、よろしくな」
(*‘ω‘ *)「……よろしくお願いします、っぽ」
クーから差し延べられた手を、ちんぽっぽも握り返す。
川 ゚ー゚)「なんだ、可愛いじゃないか、フードなんて勿体ないな」
(*‘ω‘ *)「そ、そんな事無いですっぽ」
クーは一瞬だけ笑うと、すぐにいつもどおりの表情に戻った。
川 ゚ -゚)「しかしあれだな、ワカッテマスにいつの間にこんな可愛い女の子がな……時代とは変わるものだ」
( <●><●>)「何だか凄く嫌味を言われてる気がします……が、生憎ちんぽっぽさんとは別にそういう仲じゃありません」
川 ゚ -゚)「え? 違うのか?」
( <●><●>)「違います」
(*‘ω‘ *)「…………」
ちんぽっぽは何故か、それを寂しく感じた。
当たり前の事だし間違ってもいないというのに。
川 ゚ -゚)「なんだ、つまらないな」
( <●><●>)「貴女を楽しませたくないのでそれで良いです」
川 ゚ -゚)「ちっ……じゃあ私は行くよ、またな」
( <●><●>)「えぇでは、さようなら」
(*‘ω‘ *)「さようならっぽ」
( <●><●>)「はあ、ちんぽっぽさん、クーさんはあれでも良い人ですから」
(;*‘ω‘ *)「そ、そうですかっぽ」
(;<●><●>)「まあ初対面の人からすれば信じがたいとは思いますが……何とか仲良くやって下さると嬉しいです」
(*‘ω‘ *)「ワカッテマスさんはクーさんと友達なんですかっぽ?」
( <●><●>)「幼馴染みとやらです、年齢はあちらの方が二つ程上ですが」
(*‘ω‘ *)「なるほど…………」
( <●><●>)「最近は、元気が無いんですよね」
(*‘ω‘ *)「あれで、元気が無い……?」
( <●><●>)「元々感情が表に出ないタイプなので何とも言えませんが……最近は確か親戚のお爺さんの調子が悪いとかで」
(*‘ω‘ *)「……」
ちんぽっぽは、直接関係していない筈なのに、それに何処かとても不安な何かを感じた。
(*‘ω‘ *)(そういえば杉浦さん……、何も言わないで行っちゃったけど、大丈夫っぽ……?)
( <●><●>)「さて、そろそろ帰りましょうか」
(*‘ω‘ *)「そうしましょうっぽ、今日はわざわざ……」
(;*‘ω‘ *)「に゙ゃっ!」
お礼を言おうとしたまさにその瞬間、ちんぽっぽの額に冷たい冷たい雨粒がぽつり。
( <●><●>)「あ、雨が降って来ましたね……急ぎましょう」
(*‘ω‘ *)「は、はいですっぽ」
(*‘ω‘ *)(何でだろっぽ……)
降り出した雨の中を二人で走りながらちんぽっぽは思う。
(*‘ω‘ *)(ずっとこんな生活が続けば良いのにって思ってるっぽ……)
けれどそれは叶わない、だからこそ彼女は強く思ったのかもしれない。
答えは雨に溶け込んでいく。
きっと雨が止む頃にはもう、見付からなくなってしまう。
(*‘ω‘ *)(今は、それでも良いっぽ)
雨は止まない。
とりあえず今のところはここまでで、支援あざっした。
続きはまた夜にでも。
あと安価については本当に申し訳無いです。
猫と恩返しのようですまとめ第1話:(*‘ω‘ *) 猫と恩返しのようです
http://lovevippers.blog.2nt.com/blog-entry-288.html第2話:(*‘ω‘ *) 猫と恩返しのようです-綺麗になった部屋-
http://lovevippers.blog.2nt.com/blog-entry-289.html第3話:(*‘ω‘ *) 猫と恩返しのようです -雨は止まない。 -
http://lovevippers.blog.2nt.com/blog-entry-290.html第4話:猫と恩返しのようです -モヤモヤした気持ち-
http://lovevippers.blog.2nt.com/blog-entry-291.html第5話:(*‘ω‘ *) 猫と恩返しのようです -ハインリッヒ高岡-
http://lovevippers.blog.2nt.com/blog-entry-292.html第6話:(*‘ω‘ *) 猫と恩返しのようです -5日目の終わり-
http://lovevippers.blog.2nt.com/blog-entry-293.html第7話:(*‘ω‘ *) 猫と恩返しのようです -6日目の終わり-
http://lovevippers.blog.2nt.com/blog-entry-294.html第8話:(*‘ω‘ *) 猫と恩返しのようです -エンディング-
http://lovevippers.blog.2nt.com/blog-entry-295.htmlラスト:(*‘ω‘ *) 猫と恩返しのようです -真・エンディング-
http://lovevippers.blog.2nt.com/blog-entry-296.html
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