妹「たまには…お米食べたいよね……ごめんね…」
兄「ばか、おまえが謝ることないよ。それより…ほら!」
妹「わぁ!これぜんぶアルミ缶!?」
兄「すごいだろ?これで明日はお米食べような!」
妹「うんっ!お米いーっぱい食べたい!」
兄「お米だけじゃないぞ!おかずも買おう!」
妹「じゃあね、じゃあね!私…からあげが食べたい!」
兄「よし!明日はからあげだ!はははっ」
妹「楽しみだね!早く明日にならないかなぁ☆」
翌日――――
兄「アルミ缶が……全部盗まれてる……」
妹「……からあげ…ぐすっ…」
兄「な、なくな!また集めてくるから!」
妹「だって、だって……こんなの…ひどいよ……」
兄「ほら、泣き止んで」
妹「私たち、何も…悪いことしてないのに……ご飯が、食べたかった…だけなのに……」
兄「それじゃあ兄ちゃんは缶を集めてくるから、」
妹「……すんっ」
兄「ちゃんと留守番してるんだぞ?」
妹「……コクリ」
兄「元気だして。また夕方にな」
…………
妹「土手で食べれる草捜してこなくちゃ…」
妹「これはダメ…これは……大丈夫…」
妹「寒いなぁ…早く春になればいいのに…」
妹「そうすれば野草だって沢山――――」
妹「……ん?なんだろう…これ?」
兄「ただいま…」
妹「……今日はダメだったの?」
兄「ん…まぁ……こんなご時世だから、缶も競争率が高――」
妹「大丈夫だよ!私、いーっぱい食べれる草つんできたから!」
兄「また土手に行ったのか?あそこは危ないから行っちゃダメって言っただろ?」
妹「ごめんなさい……でも、お兄ちゃんに喜んでほしくて…」
兄「…うん、気持ちは嬉しいよ。でも危ない事はしちゃダメだぞ?お前は大切な妹なんだから」
妹「…!うん、ごめんなさい!……えへへ、大切な妹…かぁ……♪」
兄「こら、笑ってないで反省しなさい」
妹「はーい♪…あっ、そうだ!あのね、今日変なおじさんの写真拾ったの!」
兄「写真?……こ、これは…!」
兄「千円札だ……」
妹「?」
兄「100円玉よりもっと凄いお金だよ…!」
妹「じゃあ…からあげ食べれる?」
兄「そりゃ食べれるけど――」
妹「やったぁ☆じゃあ早くそのおじさん持って買いに行こう!」
兄「ばかっ!そんな事したら泥棒だぞ!」
妹「!!…私、悪い事……しちゃったの?」
兄「…拾っただけだから別に悪い事じゃ――」
妹「私、逮捕されちゃうの?…やだ、怖い…!」
兄「と、とにかく警察に行こう」
警「落とし物?」
兄「はい…」
妹「(びくっ…」
警「うーん……」
妹「私達…逮捕…されるんですか……?」
警「え?…あはは、そんな訳ないよ。ただね、こういう落とし物は殆どおとし主が見つからないんだよ」
兄「はあ…」
警「財布とかならともかく裸のお札でしょ?額も額だし…」
妹「……」
警「これは君達が持ってなさい。…あっ、警察の僕がこんな事言ったなんて秘密だよ?」
兄「!!…は、」
妹「はい!」
兄「千円かぁ…」
妹「すごいね!…すごいんだよね?」
兄「んー…あっ、ちょっと待ってて」
妹「?」
――――ジャララッ
兄「ほら、両替してきたぞ」
妹「!!…すごい!!100円玉が123……いっぱい!」
兄「じゃあ…何か食べに行くか!」
妹「うん!」
兄「定価と言えば…やっぱり牛丼?」
妹「牛丼ってお肉の…?」
兄「いまなら2杯で500円セールらしい」
妹「でも…それって半分だよ…?」
兄「たまには贅沢したって怒られないさ。さあ行くよ」
妹「…うん!」
店「いらっしゃいませー」
兄「牛丼、並盛2つください」
妹「ください…!」
店「はい、並2丁でーす」
…………
妹「はふはふ…」
兄「おいしいか?」
妹「あのね、お肉がね!玉ねぎも美味しくて、ご飯もほかほかで、おつゆも――――」
兄「あー、わかったわかった。わかったから落ち着いて食べなさい」
妹「あむっ……んぐんぐ…」
兄「ほら、ほっぺたにお弁当つけてるぞ」
妹「んー…お兄ちゃん、とって♪」
兄「まったく…」
妹「美味しいね♪」
兄「ああ…そうだな。ほっぺにご飯粒がつくのも久しぶりだもんな」
店「ありがとうございましたー」
妹「はぁー☆お腹いっぱい」
兄「あれで足りたか?」
妹「うん!もうね、なんだか幸せ!」
兄「牛丼一杯で幸せか……」
妹「私は…お兄ちゃんといれるだけで幸せだよ?」
兄「ほんとうかー?」
妹「うん!…でもね、今はお腹いっぱいでお兄ちゃんといれるから…いっぱい幸せなの!」
兄「ははっ、なんだそれ」
妹「私、今世界で1番幸せ♪」
兄「そうか、よかったな」
妹「うん!よかった!…お兄ちゃんも幸せ?」
兄「お前が幸せなら兄ちゃんも幸せだよ」
兄「そんなに嬉しいなら明日も行くか?」
妹「明日も…?」
兄「ほら、まだ500円あるし」
妹「でも……」
兄「?」
妹「あのね、実は私…欲しい物があるの」
兄「欲しいもの?」
妹「うん、あそこで売ってるの……ほら、あれ!」
兄「あれは……確かに480円で買えるけど」
妹「ダメ…かな…?」
兄「…何言ってるんだよ、元々拾ったのはお前だろ?好きに使っていいよ」
妹「でも…お兄ちゃんは牛丼食べた方が幸せ…?」
兄「俺は…お前が幸せな方が幸せだよ」
妹「……じゃあ買ってくるね!」
妹「ただいまー」
兄「ただいまって…誰もいないだろ」
妹「ねぇねぇ、そんな事より早く早く!」
兄「あー、そんなせかすなってば」
妹「早く早く~♪」
兄「んー…ほら、…でも、480円の毛布って…暖かいのか…?」
妹「ここの端っこが踏まれて汚れてるから安いだけで、本当はもっと高いんだよ!」
兄「お前…詳しいな」
妹「うん!私、毎日見てたから店のおじさんと仲良くなったの!」
兄「毎日見てたんだ…」
妹「じゃあ……ねる?」
兄「まだ8時まえなのに?」
妹「暖かいね」
兄「…そうだな」
妹「ここ…ふわふわする」
兄「そっか…」
妹「もぉー、そっかじゃなくてお兄ちゃんも触ってよ~!」
兄「いや、想像以上に気持ち良くて眠気が……」
妹「さっきまではまだ寝るには早い~って言ってたくせに~!」
兄「状況が変わった、もう眠い」
妹「……お兄ちゃん凄く幸せだね」
兄「…ん?」
妹「だって、私いま凄く幸せだから……私が幸せだとお兄ちゃんも幸せって…」
兄「そうだな…じゃあ兄ちゃんも幸せだ」
妹「…うん、幸せ」
妹「ねぇお兄ちゃん」
兄「んー…?」
妹「お兄ちゃんって好きな人いるの…?」
兄「うーん……そうだな、…一応いるかな」
妹「……そうなんだ。……そっか、……そうだよね、お兄ちゃん…うん、そうだよ…ね」
兄「1番大切で好きな娘と一緒に布団に入れて俺は幸せだよ」
妹「……ん?それ、私だよ?」
兄「おまっ…せっかく臭い台詞言ったのに……そんなに普通に返されたら恥ずかしいだろ」
妹「…………」
兄「?」
妹「お兄ちゃん、」
兄「ん?」
妹「……えへへっ」
~fin~
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