~…「フンフンフフーン♪フンフンフフーン♪」
~…「泣-いてばかりいるそね子さんー♪」
男「!?」
少女「これは…私の声!?」
~…「猫太郎!すぐベランダにおいでね?おいしいカリカリがあるよ?」
~…「にゃーん」
~…「んしょっ」
女「…お分り頂けただろうか…」
女「それではもう一度…」→Replay
男「もういいもういい」
少女「私の声だった…」
女「どう?これあなたが生霊になって、そいつのアパートに入っていく時に録音したの」
男「大丈夫…?」
少女「…私…本当に幽霊になってたんだ…」
女「少々荒療治だったか…ごめんね」
男「ごめんね…」
女「でも私たち、あなたが幽霊だった時とても楽しかったよ。それを知ってほしかったの」
男「うん!僕、ほとんど毎日君と一緒にいたけど、」
男「君のおかげですっごく楽しかった!!」
少女「そ…そうですか…」ウルッ
女「泣ーかしたー泣ーかしたー!!!」
少女「教えてくれてありがとう…」グスッ
男「僕、また君と一緒に将棋したり、トランプしたり、
タケノコニョッキしたり、マリオカートしたりしたいよ」
少女「ウゥ…あっ…ありがとう…」
女「せぇえええんせいにィィイイ言っちゃぁおおおおおお!!!!!!!!!!!!」
男「でも魂はね、本来は身体から抜け出ちゃいけないものなんだ」
少女「うん…」
女「何かよっぽど強い気持ちがあったから、生霊になってフラフラしてたのよね?」
少女「強い気持ちか…」
男「心当たりある?」
少女「たぶん、私自分の足で歩きたかったんだと思う。
自分で歩いて、あなたと話したかったから…生霊になったんだ、たぶん」
男「おぉ…」
少女「事故にあって車椅子になってからは、ほとんど家にこもりっきりで…」
少女「学校も…行かなくなって…」
男「そっか…一人で寂しかったんだ…話相手を探しに、自分の足で外に出たかったんだね」
少女「うん…もういい加減ウォーリー親衛隊を探すのにも嫌気がさして」
女「あれは探さなくていい。ほっとけ親衛隊なんて」
男「でもこれからはもう生霊になったりしちゃいけないんだ」
少女「どうして?私車椅子無しで歩けるならそっちの方が…」
女「絶対だめ!!これ以上続けるとあなたの身体がもたないの。ハゲの貴婦人が言ってた」
少女「え?誰?」
男「僕たちの友達だよ。君を助けてくれた猫…死神」
少女「…うさんくさっ」
女「いいぞもっと言え」
男「まーたそういうこと言う」
男「とにかく!君は自分で外に出るべきだよ!素敵な車椅子もあるし、誰も君を笑ったりしないよ!!」
少女「でも…」
女「大丈夫!アタシたちも一緒にいるから!」
男「このまま一生、壁紙とにらめっこするつもり?」
少女「…」
少女「そんなの嫌だ!」
男「でしょうね」
女「でしょうね」
母「お待たせー!!…あら?」
母「どこ行ったのかしら…いなくなっちゃった、帰ったのかな」
トントントン…
少女「あっお母さん!」
女「すみません、お嬢さんのお部屋にあげてもらっていました」
男「降ろすね、大丈夫?ゆっくり…」
少女「大丈夫ありがと」
母「あらあら!あんたは!も~すみません!おんぶまでしてもらって…アラアラ…ありがとうございます」
男「それじゃあ、僕たちはこれで」
女「ばいばい!また明日ね!!」
少女「うん!ばいばい!!また明日!!」
母「はーいどうもありがとう~またいらっしゃいね!」
…バタン
母「帰っちゃった…なんだかおもしろい子達だったわねぇ」
母「…そういえば巣作った猫、ちゃんと持って帰ってくれたかしら」
少女「お母さん」
母「あんたもケーキ食べな?せっかく持ってきたから!コーヒーもあるよ!」
少女「お母さん」
母「このケーキねえ~母さんが焼いたのよ~我ながら上手!!あんたミルク入れる?砂糖は?」
少女「そね子さん」
母「何」
少女「うん…お母さん、いつもありがとう…ごめんね」
母「どうしたの急に改まっちゃって」
少女「んーん。何でもないの。いただきまーす」パクッ
母「あんたあの子達と仲良くなれたかい?二人とも礼儀正しいいい子だったねぇ~」
少女「うん!明日ね、遊ぶ約束したの!外で!!」
母「へえ!!ほんとに!!えっ外!?マジ!?」
少女「うん外…出てみようかなって、久しぶりに」
母「……」
少女「お母さん?」
母「あんた…無理してるんじゃない…?」
母「もう少しゆっくり、心と相談しながらでいいんじゃないの…?」
少女「大丈夫!もう平気!」
少女「だって私の魂がそうしたいって叫んでるの!」キリッ
母「(あれ…?このこっ恥ずかしい感じ…これ…ちゅ…厨ニ…)」
母「か…母さんにはそれは治せないな…」
少女「?」
母「まぁあんたがそう決めたんなら、行っといで」
少女「うん」
母「いいお友達ができてよかったわね!」
少女「うん!!」
少女「あっ…お母さん!」
母「?」
少女「壁紙!変えて?約束したでしょ?」
母「あんたまーた適当なこと言って~!あの中からウォーリー親衛隊探すのはまだまだ無理でしょう!」
少女「ヘヘヘッところがどっこい」
少女「3人だと探せたんだもん!」
○月×日(日)
何から書けばいいかわからない。
今日はいろんなことがありすぎた。
でもここ最近で一番いい日だ!!
とりあえず明日が楽しみ!!!
明日は学校休むぞ!
寝る!!
○月×日 ☆日曜日☆
今日は濃い日だった!
パックして寝る!
ネイルはまた今度!
明日は大学さぼっちゃう!楽しみ!楽しみ!!
翌日 2回目の月曜日
ピンポーン
母「はーい…」ガチャ
男「お早ようございます」
女「おはようございまーす!」
母「おはよう!わざわざ迎えに来てくれて…どうもありがとうございます」
男「いえいえ」
母「今呼んできますね、ちょっと待ってて…お友達来たわよー!…」
少女「おはようー!」
男「おはよう!晴れてよかったね!」
少女「うん!」
女「やん!ポニーテールかわいい!!」ナデナデ
母「じゃあ、気をつけていってらっしゃい!何かあったら連絡して!」
少女「はーい」
母「今日一日、この子のことよろしくお願いします」ペコッ
女「まっかせてください!」
男「ここでいつも僕のこと見てたよ、ジーッて」
少女「へぇ!いかにも幽霊っぽい!電柱の影から…」
女「そうそう!怖い顔でこう…ジーッと…」
少女「他には?他にはどんな場所にいた?幽霊の私!」
男「一緒に大学の授業受けたよ」
女「あーアタシそれ見たよー!超ギガバイドびっくりしたし!!」
少女「大学!行ってみたい!!!」
―大学―
少女「いっつも見てたけど…初めて入った!うおのめ大学!」
男「僕…ほんとは今日講義あるんだけどな…」
女「うんアタシも…あんまり教授に見られたくない光景だな…」
少女「見て!学校の中にレストランがあるよ!?見て!!」
男「うん…見てるよー…あるねー」
女「あれ学食っていうからねー」
女「おもしろい?大学探険は」
少女「うん!楽しい!高校と全然違う…広くてきれいで…」
男「楽しんでくれてるならよかったよかった」
少女「私も…この大学に通ってみたいなぁ…」
女「通えば?」
少女「えっ?」
女「通えばいいよ!今年高校3年性でしょう!?」
男「なんかいやらしい高校生になってますよ…ちょっと」
少女「でも…私学校行ってないの」
少女「…みんなにジロジロ見られるのが…怖くって」
少女「だからきっと受験もダメなんじゃないかな」
男「…」
少女「それに車椅子の子が入れるような校舎じゃないと通えないし…」
女「あーもう!ウジウジ何言ってるのこの子は!!」
少女「ヒィ」
男「ヒィ」
女「ここの校舎はバリアフリーだしきっと楽しいから!大学はここ受けなさい!いいわね!返事は!?」
少女「ハイ」
女「そのためにはまず高校戻りなさい!学校の何が嫌なの!?」
少女「み…みんなが私をジロジロ見るところ…」
女「よしじゃあ全員の目ェ潰してやる!他には!?」
少女「あっありません…」
女「解決!!!!!」
女「っしゃぁああ!かさぶた高校の奴ら皆殺しじゃぁああああ!!!!!!!!」
男「行かないで!もう誰も傷つけないで!!」ガシッ
少女「あわわわ」
女「戦争じゃぁああああ!ジロジロ見る奴は全員処刑!!!!!!!!!!!!」
男「僕せんぱいがニュースに出るの見たくない」グスッ
少女「わっわかりました!大丈夫!私見られても平気ですから!」
少女「ちょっ…聞いて!私もう大丈夫!」
少女「私のために、全校生徒の目ん玉潰してやる!とか言ってくれる人がいるって…わかっただけで勇気が出てきたから!」
男「せんぱい聞いた!?今の!!ちょっ…僕の目はやめて!治りかけだからやめて!!いやぁあ!!」
少女「私の車椅子を素敵って褒めてくれた…だから私もうメソメソしない!!」
少女「堂々と車椅子で!高校卒業して…この大学に入ります!!」
女「それでいい…それでいいんだ…!」
男「目がぁあああ!また誰か電気消した!?」
○月×日(月)
今日、エリ先輩と幽霊ちゃんと一緒に、
幽霊ちゃんの出没スポットを回ってきた。
ほとんどが僕のアパート周辺だったけど、
すごく楽しかった。
幽霊ちゃんは高校に戻る決意をして、かならず僕らと同じ大学に入るって約束してくれた。
僕も明日から学校だ。
立派な先輩になって幽霊ちゃんを出迎えてあげなくちゃ。
遅刻しないようにもう眠らなくっちゃ!
寝る!!
―翌年4月―
少女「あ!いたー!おーい」
男「先輩!幽霊ちゃんいたよ!あっち!」
女「オマエいいかげんその呼び方やめろよ…あー!オバケちゃん!!やん!スーツかわいいー!!!」
男「そっくりそのまま返すぜ!!」
少女「エヘヘ、子供がスーツ着せられてるみたいで恥ずかしいなぁ」
男「そんなことない、よく似合ってるよ」
少女「ありがと!!」
男「ほんとによくがんばったね、今まで!偉い!」
女「うん!さすが生霊を飛ばすほど魂が熱い女!!」
少女「いやぁやめてくださいよ~」
女「いよっ!執念深い女日本一!!」
少女「いや…やめてくださいよ…」
男「うん…やめてあげて…」
「あっエリさんだー」
「エリさーんこっち向いてーヒューヒュー」
女「うっさい!用もないのに話し掛けんな!」
「うおー怒られた…//」
「さすがドSの女王様…」
「前とキャラだいぶ変わったけど俺今のほうが好きだよーwギャハハw」
「今度踏んでねーエリ様ー!」
女「うっせ!地雷踏んどけ!ハゲ予備軍どもが!!」
男「まーた先輩は…もう!汚い言葉使い禁止ですよ!」
「ねぇあの人エリさんの彼氏?」ヒソヒソ
「どれ?隣にいるヒョロヒョロ?地味くね?」
「あ~…違うよあれはエリさん専属のカメラマン」
「カメラマン!?」
「芸能人かよw」
「でも噂によると、あの人に撮ってもらうと誰でもすっごいきれいに写るんだって…」
「私…今年成人式だ…」
「試しに撮ってもらおうかなー…なんて…」
男「写真撮りましょう写真!2人とも並んでー」
少女「(2人とも…人気者なんだなぁ…)」
少女「(行列できてる…あっちは撮る方)」
男「あのですね…だから…!僕が撮ってもそれなりの人はそれなりでして…!」
少女「(あっちは撮られる方)」
女「誰がてめぇみたいなのとツーショット撮るか!!大体アタシを撮れる奴は一人だけなんだよ!失せろ!!散れ!!!」
少女「いいなー…」
少女「……」ポツーン
少女「私も大学生になれたんだ…!いっぱい楽しまなくちゃ!4年間!!!」
男「ハァ…ひどい目にあった…フィルムが…枚数一気に消えた…うぅっ」グスッ
女「あー疲れた!アイツらのあの執念なんなの…ゾンビかチクショウ…髪引っこ抜きすぎて指が痛ぇっつの」
男「またミステリーサークル作ってきたんですか…」
女「でもアイツら何やっても喜ぶからさー…腹が立ってしょうがない!あ゙ー!!!」
男「あの人たちは特殊ですから…あっ!ごめんね待たせちゃって…!」
少女「ううん!いいの!二人ともおかえり」ニコッ
男「どうしたの?ごきげんだね?ずっとニコニコしてる」ニコニコ
女「あんたも鏡見て来い。…そりゃそうだよねー?ずっと見てきた大学の生徒になるんだもんね!!」
少女「うん!」ニコニコ
猫「よく頑張ったな」
首領パッチ「よくハジけたな」
男「え」
女「え」
猫「え」
首領パッチ「え」
猫「お前誰だよ」
首領パッチ「去年あの子に呼ばれた者でござる!」
少女「帰っていいよ」
首領パッチ「バイバイ…」
男「エリ…ゴホン!猫太郎!!帰ってきたの!!」
猫「仕事だよ!アタイは忙しいの!ついでついで!」
少女「猫がしゃべった」
男「あっ…!これはね、えーと…」
女「友達なの!オバケちゃん、思い出せない?」
猫「(こいつ…アタイのこと友達って言った…!)」
少女「う~!…君は…!」
少女「…あ!!」
少女「…ハゲあたま猫太郎!!おかえりっ!!」
オワーリ
ダラダラしてごめんなさい。保守支援ありがたかったですどうもありがとう
もうみんな寝よう
続きはない。オマケ投下
―1年後―
男「せーんぱい!帰りますよー」
女「あー待って!オバケちゃんがまだ練習終わってないみたい」
男「今日も練習ですか!?頑張りますね~幽霊ちゃん」
女「アタシらいい加減この呼び方やめない?死んでねえよあの子…まぁいいけど…あんた、練習してるとこ見たことある?」
男「んーん」
女「すごいよ…!!」
男「何が?」
―体育館―
「声だして!!動きにぶい!もっと速く!そこ止まんな!!」
「パス出せ!遅い!次!!」
「オラ!そこ!もっとあたってけ!!」
「まだまだ!ボールまわせ!!声だせっつってんだろ!!!」
部員「ハイッ!!!!!」
少女「よしもう1本ー!!腕もげるまでやれー!」
男「なにこれ…」
女「オバケちゃん、入学して車椅子バスケ始めたでしょ?」
女「メキメキ上達しまして…今ではチームコーチやってます」
男「」
―…後に車椅子バスケ界の神様と呼ばれる、佐藤よねこ誕生の瞬間であった
完
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