男「変じゃないよ。自分では見れるんだろ?鏡で自分の姿を」
女「…うん」
男「オシャレは他人に見せる為じゃなくて、自分が気持ちよくなる為にやるんだって、なんかに書いてあったぞ」
女「…クスクス」
男「どうした?」
女「その台詞は、先週、私が男君に貸してあげた本にあった台詞」
男「そうだっけw」
女「でもね…」
男「ん?」
女「オシャレした私の姿を見せたい人が…一人だけいるの」
男「一人だけ?」
女「うん」
男「誰に?」
女「…学校に着いたね」
担任「それでは出席を取ります」
女「…はい」
担任「声が小さいな。お前は見えないんだから、せめて大きな声を出さんとな」
女「…すいません」
男「おい、ちょっと待てやこら!」
担任「なっ、なんだ」
男「聞こえてるから、かまへんやないか!われ、しょーもないイチャモンつけとったら、大阪湾に沈めたるぞ!」
担任「…男、後で職員室に来い」
女「ごめんね…私の為に怒られて…」
男「いや、俺が勝手にやった事だし。なんか、イラッときてさ」
女「…男君は、怒ると大阪弁になるんだね」
男「10歳まで、大阪に住んでたから、その時の癖がね」
女「後1年早く転校してきてたら、私の姿が見れたのにね…」
男「女ちゃんが透明になったのは、9歳の時だっけ」
女「えぇ…親戚の発明家の叔父さんのトコに遊びにいった時に…」
男「叔父さんが開発中の薬を間違って浴びたんだよね」
女「そう…それが、私の透明人間生活の始まり…」
女「昨日、叔父さんから手紙が来て…透明人間の治療薬の開発には、もう少し時間がかかるって…」
男「そっか」
女「それと…コナン=新一って書いてあったんだけど…」
男「ねぇよw」
男「身体だけじゃなくて、身に着けてる物も透明になる薬なんて、どうやって作ったんだろ」
女「さぁ…でも、結構便利だけど。寝坊した朝とか…」
男「便利?」
女「急いで、何も着ずに全裸で登校しても、バレないし…」
男「なっ!」
女「実は…今日も…」
男「おっ、おいっ!」
女「クスクス…冗談よ…」
男「あっ、あー、冗談ね。解ってたよ、うん」
女「クスクス」
男「女ちゃんは、おとなしいから、なめられるんだよ」
女「そうかなぁ…」
男「俺以外とは、あんまり喋らないし」
女「…」
男「なめられない為に、たまには怒鳴ってみるとか」
女「そういうのは…苦手だな…」
男「大阪弁で怒鳴ってみるとか。迫力あるし」
女「大阪弁?」
男「われ、なめてんのか、こらー」
女「…われ、なめてんのか、こらー」
男「しばくぞー」
女「しばくぞー」
男「へーちょ」
女「へー…ちょ?」
男「よし。試しに俺に怒ってみてよ」
女「うん…われ、なめてんのかー」
男「うむ、いい調子だ」
女「いい加減、私をちゃん付けで呼ぶのやめろやー。恥ずかしいってゆうとるやろー」
男「うん…可愛いw」
女「もう…男君なんて、へーちょだ」
女「いつまでも私を子供扱いして…」
男「拗ねるなってw」
ガタッ
男「ん?」
女「スリーパーホールド…」
男「うわ。ギブ、ギブ」
女「反省、しなさい」
男「悪かったよw」
男(胸が背中に当たって…うん、相変わらず子供の胸だw)
男「明日はマラソン大会か」
女「うーん…休もうかな…」
男「なんで?」
女「走ってる時、誰かに当たったら危ないし。私、見えないから…」
男「そんな事で悩むなよw俺に任せろ」
女「?」
女「恥ずかしい…」
男「いいから。気にするなって」
学校の裏山、マラソンコース。ふたり、手を取りあって、走った。
男「ハァハァ…疲れた…」
女「ごめんね…私がいなければ、男君はもっと早く走れたのに…」
男「そんな事はない、ってか、直ぐに謝るのが、女ちゃんの悪い癖だよ」
女「…うん」
担任「おー、我がクラスは全員完走か。女は見えないからって、ズルして近道してないだろうなw」
男「あの野郎…」
男「ゴメン、ちょっと行ってあいつ殴ってくる」
女「…ダメ」
男「なんでだよ?」
女「行かせない…絶対…だって…決めてたから…」
男「決めてたって、何を?」
女「今日は、男君の手を離さないって、決めてたから…だから…行かせない…」
男「女ちゃん…」
女友「先生!言っていい事と悪い事がありますよ!」
男友「そうだ、そうだ!酷いぞ、先生!」
女(みんな…)
担任「わ、悪かったよ。すまない。冗談のつもりだったんだ」
女「みんな…ありがと…グスッ…」
男友「ところで、おまえ達はいつまで手を握ってるつもりなんだ?」
男「なっ…」
女友「決まってるじゃない。家に帰るまでがマラソン大会です。それまで、ずっと繋いでるんだよねー」
女「もう…女友ちゃんたら…」
透明な筈の彼女が、赤くなったように見えた
本屋にて
女(あっ、男君と男友君だ。声かけよっと)
男「おっ、アイドルのグラビアだ」
男友「お前、そのアイドル好きだな」
男「肩まで伸びた黒い髪、白い肌、そして何より、このエロいボディ!」
女(もう…男君のエッチ…)
ポカポカ
男「ん?」
男友「どうした?」
男「いや…誰かに背中を叩かれたような気がしたんだが…」
男「今日の放課後、俺の家で麻雀しないか?」
男友「いいけど、4人揃うか?」
男「俺とお前、後、女ちゃんと女友を誘おうぜ」
男友「へー。女ちゃん、麻雀出来るんだ」
男「かなりの腕前だぜ。透明の稗を使った麻雀で、長髪の老人に勝った事があるらしい」
男友「なんだかよく解らんが、強そうだな」
女「私、チートイツが好きなの…」
男「なんで?」
女「楽しそうだから…カップルが沢山いるみたいで…」
女友「ふたつで一組の稗を集めて作る役だもんね」
女「うん」
女友「もしかしたら、私達邪魔かな?男とふたり一組になりたい?」
女「そんな事…もう、女ちゃんのイジワル…」
女「嫌いな役が出来ちゃった…」
男「ん?」
女「みんながバラバラの役…」
男「それって、まさか…」
女「御無礼…国士無双…」
男友「勝てる気がしない」
担任「女は風邪で休みか。男、このプリントを渡してきてくれ」
男「という訳で、プリントを持ってきたよ」
女「ありがとう」
男「風邪の具合はどう?」
女「お薬飲んで寝てたら、治ったみたい」
男「それは、良かった」
女「それより、ゴメンね。こんな格好で」
男「?」
女「男君の前でパジャマ姿って、恥ずかしいな…」
男「!」
女「でも、男君には見えないんだから、一緒だよね…クスクス」
男「あっ、あぁwそうだなw」
男(なんだかドキドキして来た…)
女「せっかく来たんだし、上がっていってよ。コーヒーぐらい出すから」
男「う、うん」
男「ここが女ちゃんの部屋か。綺麗にしてるね」
女「あんまり見ないで…恥ずかしい…」
女「私のアルバム見る?9歳の時までだけど」
男「見たいな。見せてよ」
女「…はいっ」
男「へー。これが女ちゃんか…普通に可愛いなw」
女(もう…普通なの?可愛いの?どっち?)
男「この写真、可愛いな」
女「えっ…」
男「このピンクのグラデーションが入ったワンピース、可愛いな」
女(私が可愛いの?ワンピースが可愛いの?どっち?)
男「でも、一番可愛いのは、この写真だな」
女「え?」
男「この、恥ずかしそうに微笑んでる写真…女ちゃんのイメージ通りというか」
女「それが、私のイメージなんだ…」
男「うん。それにしても、ホントに可愛いな、この写真の女ちゃん」
女「もう…そんなにじっくり見つめないで」
男「ほら、今も」
女「えっ?」
男「今の女ちゃんも、恥ずかしそうに微笑んでる」
女「…正解」
女「凄いね。男君には、私が見えるんだね」
バレンタインデー
男「それじゃ、俺はここで」
女「うん。バイバイ」
男(チョコを期待してたんだけどな。ま、仕方ないか)
男(あれっ?カバンが勝手に開いて…)
男(これは…チョコ?)
男「ありがと、女ちゃん」
女(ビクッ)
スタスタスタ…
男「走って逃げなくてもいいのに…」
ホワイトデー
女「おはよう」
男「おっ、来たか」
女「今日は、いいニュースがふたつあるの」
男「なんだい?」
女「ひとつは、1回で前髪が決まったこと」
男「それは、おめでとう」
女「もうひとつは、叔父さんから、透明人間を治す薬が届いた事」
男「それは、おめでとう…って、えっ!?」
女「今日の放課後、家の前の公園まで、一緒に来てくれる?」
男「う、うん」
放課後
男「今年は早いな。もう桜が咲いてるよ」
女「えぇ。それじゃ、この桜の木の下で、お薬飲むね」
男「あっ、ちょっと待って。その前に、ホワイトデーのプレゼント」
女「あ、ありがとう」
男「後、もうひとつ。好きです、付き合って下さい」
女「え…」
男「ほら。女ちゃんが可愛いかったから、告白したって思われるの嫌だし」
女「…」
男「だから、今のうちに告白しとこっかなって」
女「もう…いきなりなんだから」
男「ごめんね」
女「クスクス…直ぐに謝っちゃダメなんでしょ?」
男「あっ、そうだったねw」
女「でも、良かった。両思いだったんだね、私達」
男「両…想い?」
女「うん」
男「…ねぇ、キスしよっか?」
女「えっ…」
チュッ
男(女ちゃんの唇、柔らかい…)
女(ドキドキ…ほっぺにキスされちゃった…)
女「それじゃ、薬を飲むね」
男「あぁ」
女「どう?私が見える?」
男「あぁ…見えるよ」
女「良かった…」
春風が吹いて、サクラの花びらが舞い散る中
肩まで伸びた黒い髪が風に揺れて
ピンクのグラデーションのワンピースに身を包んだ少女が
恥ずかしそうに微笑んでいた
男「綺麗だよ、女ちゃん」
女「もう…そんな風に言われると、恥ずかしいよ…」
男「あれっ?また、消えちゃった…」
女「えっ?ホント?」
男「あっ、また見えるようになった」
女「???」
女「なんか、恥ずかしくて消えちゃいたい、と思ったら、消えちゃったみたい」
男「ふーん。自分の意志で透明人間になれるなんて、便利な能力だなw」
女「クスクス…そうね…でも、今日はもう消えないよ」
男「?」
女「だって、今日のファッションは、男君に見てもらう為にしてきたんだから…」
男「そう言われると、照れちゃって、女ちゃんを見れないなw」
女「ダメよ、男君。ちゃんと…」
女「私を見てね」
すいません。書き溜めた分はここまでで
このスレが残っていたら、また何か書きますが、落としてもらっても
とりあえず、書きたい分は書けたので…支援に大感謝しています
>>67
乙!
乙
悶え死んだ
乙すぎる
乙!
乙
素直におもしろかったぜ
乙。こういう終わり方するの好きだ
幼女スレです><
男「なんでこんな処に甲冑を着た子が?」
http://lovevippers.blog.2nt.com/blog-entry-255.html
(´・ω・`)しょぼんはあまえんぼうのようです ※閲覧注意
http://lovevippers.blog.2nt.com/blog-entry-297.html
幼女「まぁ、頭でも撫でていきな」
http://lovevippers.blog.2nt.com/blog-entry-326.html
おすすめマンガです><
ハスメド漫画
http://kurosada.web.fc2.com/
ハスキー&メドレー漫画
http://raspberyl.web.fc2.com/hasumedo.html
クラスの完璧すぎる女の子の弱点を暴きたい
http://lovevippers.blog.2nt.com/blog-entry-129.html
ハスキーと付き合いたい
http://lovevippers.blog.2nt.com/blog-entry-143.html
メドレー某所に降臨中です><.
猫スレです><
猫「ねぇ、拾ってよ」
http://lovevippers.blog.2nt.com/blog-entry-303.html
男「…願いを叶えてくれるのか?」猫「にゃー」
http://lovevippers.blog.2nt.com/blog-entry-204.html
女騎士「触手ってもう飽きたわ」
http://lovevippers.blog.2nt.com/blog-entry-184.html
女「この子いいわね♪ いくら? 25万? 買うわ!」
http://lovevippers.blog.2nt.com/blog-entry-189.html
アーニャ「ブログが炎上してる……」
http://lovevippers.blog.2nt.com/blog-entry-162.html
姉に「体で慰めて」といわれた
http://lovevippers.blog.2nt.com/blog-entry-78.html
ぬこ「あーあ… あたしが人間の女の子だったらにゃぁ」
http://lovevippers.blog.2nt.com/blog-entry-213.html
妹スレです><
【5:30】妹「お兄ちゃん……」
http://lovevippers.blog.2nt.com/blog-entry-316.html
【5:30】妹「お兄ちゃん……」後日談
http://lovevippers.blog.2nt.com/blog-entry-317.html
妹「これはサンタさんに書いた手紙なんだから見ちゃダメだよ!」
http://lovevippers.blog.2nt.com/blog-entry-320.html
妹「これはサンタさんに書いた手紙なんだから見ちゃダメだよ!」…続き
http://lovevippers.blog.2nt.com/blog-entry-321.html
妹「お兄ちゃん、ごはんが出来たよ♪」
http://lovevippers.blog.2nt.com/blog-entry-319.html
最新おすすめスレです><
誰も見なくていい幼女「まぁ、頭でも撫でていきな」
おすすめスレ
俺が美少女だったらお前たちにご奉仕してやるのに・・・
http://lovevippers.blog.2nt.com/blog-entry-105.html
ライオンニート
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幕末の写真を適当に着色してみたhttp://lovevippers.blog.2nt.com/blog-entry-253.html
透明人間
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